【名手の名言】ゲーリー・プレーヤー「ゴルファーの最大の敵は、自分であって相手ではない」
「私はホーガンのスウィングを1時間も見続けた。彼の秘訣はヒップ・アクションにあることを発見した」
ベン・ホーガンほど、その時代のトッププレーヤーに憧憬を抱かれた人もいないだろう。ラリー・ネルソンもホーガン詣でをして、教えを乞い、見事、全米オープンを制した。 表題の言葉のように、プレーヤーもホーガンの揺ぎないショットメイクぶりに感嘆させられたのだ。そして、鉄人の練習を目を皿にして凝視すること長時間、ホーガンの秘密の一端が垣間見えたのである。ヒップ・アクションがホーガンのショットの重要なファクターであることを……。 ホーガンは天才ではない。プロ入りしてからも下積みの時代が長かった。血の滲むような練習によって精緻なスウィングを作りあげた。 だからこそ、他のプロたちも「自分たちも努力すればホーガンになれる」と幻想を抱かせた。そうでなければ、その時代の選手たちがこぞってホーガン塾の門を叩きに、自宅まで押し掛けることはしなかっただろう。 ■ゲーリー・プレーヤー(1935年~) 南アフリカ・ヨハネスブルグ生まれ。母親を幼くして亡くし、父親は炭鉱で働き、貧困な少年時代を送った。スポーツ万能であったが、ゴルフを選んだのは15歳のとき。その6年後には南アフリカオープン優勝。地元有志のサポートで米ツアーに参戦。メジャー優勝は、59年の全英オープンを皮切りに、全英は計3勝、マスターズ3勝、全米プロ2勝、全米オープン1勝の全9勝。米ツアー24勝をはじめ、全世界で150勝以上を挙げた。ニクラス、パーマーとともに『ビッグスリー』として、世界のゴルフシーンをリードした。