ダイアナ妃「事故死」の直後も、"通常通り" 礼拝へ向かうロイヤルファミリーたち
1997年8月31日、ウィリアム皇太子とヘンリー王子は、母ダイアナ元妃が「パリで起きた交通事故で亡くなった」という知らせを受けて起床したという。 【写真】世界中を魅了した、女神の笑顔。ダイアナ元妃の慈愛に満ちた"ほほえみアルバム" この日スコットランドのバルモラルに滞在していたロイヤルファミリーは、ひとまず近くにある小さな教会・クラシーカークへ行くことにした。エリザベス女王は、元妃のことには一切触れず、あくまで通常の礼拝として教会を訪れることを決断していたそう。スコットランドの『ヘラルド』紙はこの日、「ダイアナ妃については言及されなかった。だが、礼拝の中ではこの悲劇について明確に触れていた」と報じている。 ヘンリー王子は自身の回顧録『SPARE』(原題)のなかで、この日の朝をこう振り返っている。 「あの日(8月31日)は日曜日だったので、私たちはいつものようにクラシーカークへ向かった。この教会には、花崗岩の壁、スコットランドの松でできた巨大な屋根、そして、ヴィクトリア女王が数十年前に寄贈したステンドグラスの窓がある。ここでの礼拝によって、起きた騒動を償うため、彼女が寄贈したものなのだろう。イングランド国教会の首長がスコットランドの教会で礼拝したことで波紋を呼んだそうだが、私にはそれが理解できなかった」 「あの日、教会へ入る私たちの写真を見たことがあるが、そのときのことは記憶に残っていない。『牧師は何を喋ったのだろうか?』『彼は状況を悪化させたか?』『私は彼の言葉を聞いていたのだろうか、それとも席の後ろで母について考えていたのだろうか?』。車で2分ほどのバルモラルに帰る途中、ある場所に立ち寄ると言われた。正門の外には朝から人々が集まり、すでにぬいぐるみや花、カードなどを置いている人もいた。感謝の気持ちを伝えなくてはならない」 ウィリアム皇太子も、数年前にスコットランド国教会の総会で演説したとき、この日のことを語っている。「母の訃報を聞いたとき、私はバルモラルに滞在していました。衝撃の真っただ中にいた私は、クラシーカークでの礼拝に安らぎを覚えました」「そして、悲しみのどん底にいた日々のなかで、私はスコットランドの自然に慰めと癒やしを見出しました。私が感じているスコットランドとの絆は、これからも永遠に深まっていくでしょう」 このときの様子は、配信中の『ザ・クラウン』シーズン6の第4話でも再現されている。以下で、ダイアナ元妃の死後に礼拝へと向かうロイヤルたちの様子を振り返る。※以下の肩書はすべて当時のもの