石川遼自身が語った、“優勝直後に予選落ち”の現状から見えた課題。「根深いです、スウィングだけの問題じゃない」
「長嶋茂雄INVITATIONAL セガサミーカップ」(ザ・ノースCC、7月11~14日)のプロアマ後、石川遼がゴルフ人生における”ある思い”を語った。
「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」で2シーズンぶりの優勝を飾ったものの、翌週の国内メジャー「日本プロゴルフ選手権」で予選落ちした石川遼。 15歳のアマチュア優勝から17年、33歳のゴルフ人生の今について、20分に渡り語った。 「根深いです、スウィングだけの問題じゃない。先週(日本プロで)ちょっと思ったことがあります」 日本プロではドライバーショットのミスが続き、予選落ちに終わった。 サトウ食品ではスウィングが良く、「いい感じになってきたから大丈夫だと思っていた」。
それが、翌週コースが変わっただけで、ティーイングエリアに立ったときに「苦手だなあ、ドライバーが打ちにくいなあ」という不安にかられたという。 「(セカンド地点に)行ってみるとランディングエリアが広いのに、なんとなく打ちにくさを感じてしまうホールがあって……」 「ティーショット(の番手)選びは間違っていない」のに「やり切る力がなかった」というのだ。 優勝して、自分の“本当の今”を知りたかった石川。日本プロはひとつの試金石だった。とくに、自身のロングゲーム(パー3を除くティーイングエリアで打つ番手)の“いま”を確認できたことをポジティブにとらえている石川はこう続ける。 「自分のロングゲームの現在地を知りたいと思って(日本プロに臨んで)いたが、そういう意味では知ることができた2日間。期待していた形ではなかったが『なるほど。(いまの自分の立ち位置はこのくらいなんだ)』と……。先週のコースだからこそ得られたのは大きいです。(結果が良くなくて)”心”に来たけど、これからの自分に必要なもの、改善が必要なことを知ることができた」 今週のセガサミーカップは14年と19年に2度優勝している相性のいいコース。日本プロのコースと違い、「コースも知っているし、このクラブで打てば、この風ならここに落ちるのはわかっている。ティーショットを何で打つかは、ここのコースはチョイスに悩むことはないです」という。 ドライバーを手にするのは14ホール中11回。 「先週感じたことにめちゃくちゃとらわれるより、プロセスに集中したいです」 たった一週間で、石川の”心”に来た改善点を解決することはできないだろうが、ゴルフ人生の通過点となる本大会は新たな石川遼の出発点になりそうだ。