中国工商銀、損失吸収で月内に最大8400億円相当起債も-関係者
(ブルームバーグ): 資産規模で中国最大の銀行、中国工商銀行は400億元(約8400億円)相当の総損失吸収力(TLAC)債を月内にも発行する計画だ。事情に詳しい関係者が明らかにした。
工商銀は中信証券や海通証券など引受金融機関と起債について協議を進めている。非公開情報だとして関係者が匿名を条件に語った。
中国の大手銀行は昨年、利ざやが悪化し、不良債権が増えたことから、業績をほとんど伸ばせなかった。そのため、世界的な規制要件に対応するため、自己資本の増強が急務となっている。
北京に本店を置く工商銀は、3年後に償還できるTLAC債200億元と、5年後の償還選択が可能な100億元を発行する公算が大きい。需要が大きければ、さらに100億元発行される可能性があるという。
一種の「ベイルイン」型商品であるTLAC債は、金融危機が発生した場合、世界的にシステム上重要な銀行の損失を吸収するように設計されている。
工商銀にコメントを求めたが、すぐに回答は得られなかった。
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原題:China’s ICBC Plans $5.5 Billion Sale of Loss-Absorbing Bonds (抜粋)
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