レ軍・上原、あきらめぬ逆転V
ファレル監督も「打線がつながらず、ヒットは出ても走者を返せない試合が多かったが、ここ最近になって、打線が繋がりはじめたし、序盤に点を取られても、取り返せるようになってきた。最下位とはいえ、クラブハウスの雰囲気は決して悪くないし、試合中のダグアウトにも活気がある」と上昇気流を実感している。オフにはラミレスとサンドバルを補強し、下馬評では優勝候補の一角と高評価されていたチームが、ここにきてようやく機能し始めた感がある。 「気持ちは完全には切らない。楽しいことはオフでいい。それまでは突っ走ってやるしかない。まず、寝る。目覚ましなしで寝る。まぁ、遅くまでビールを飲むのも1日くらいいいでしょう(笑)。2日間はやすんで、水曜日(15日)からは体を動かすつもりです」と、40歳右腕。 昨年は球宴にも選ばれ、慌ただしい時間を過ごしたが、今年は気分転換と体調管理、そして後半戦への調整と有意義に時間を使うつもりでいる。 理想論ばかりを追わず、現実に目を向ければ、負の要素もある。先発バックホルツが右肘痛で戦列離脱。心配された靭帯は大丈夫だったが、現在ノースロー調整中。最終戦ではオルティスが呼吸器の感染症で試合前に球場を去り、後半戦への影響も懸念されている。また、ヤンキース戦の采配で露呈したように、正念場で頼れるブルペンが「田沢&上原」に加えて、あと1枚足りない実情も。最下位の位置では、トレードで思い切って買い手になることは難しく、現状の戦力でコツコツ戦っていくしかない。 「まだ、ヤンキースを意識する必要はない。僕らにとっては1個1個が大事。1日に2つ勝てる訳じゃない。1個1個勝っていくしかない」 上原は自分に言い聞かせるように、そう語った。束の間の休みを挟んで、レッドソックスの逆襲はあるだろうか。