綾瀬はるか、自然体な撮影で新境地 20年以上のキャリアで積み上げた経験を削ぎ落とす「むきたまごになった感じ」
俳優の綾瀬はるか(39)、大沢一菜(13)、市川実日子(46)、森井勇佑監督が9日、都内で行われた映画『ルート29』の公開記念舞台あいさつに登壇した。 【写真】綾瀬はるかからの”サプライズ”に驚いた大沢一菜 綾瀬が、これまで演じてきた役柄とは一線を画す作品。キラキラ感をなくすようなイメージをしたそうで、綾瀬は「これまでは、アクションだったらけいこを積むなど、監督と細かく積み上げていく作業が多かった」としながら「森井監督は、とにかくこれまでの20何年の経験を削ぎ落とす作業の感じがした。無になるような。むきたまごになった感じです。ただ、いる。せりふも考えない。宇宙から降りてきたらしゃべる。すべてをゆだねる境地になりました」としみじみと口にしていた。 本作は、『こちらあみ子』(2022年)で「第27回新藤兼人賞」金賞はじめ数多くの賞を受賞し、デビュー作にして多くの映画ファンを魅了した森井勇佑監督の最新作。詩人・中尾太一の「ルート29、解放」からインスピレーションを受け、映画の舞台ともなった姫路から鳥取を結ぶ一本道の国道29号線を約1ヶ月間旅をして書き上げた脚本を映画化した。 他者とコミュニケーションを取ることをあまりしない主人公トンボ(綾瀬)が、風変わりな女の子ハル(大沢)を連れて旅に出た先でのさまざまな出会い、そこで次第に深まるハルとの絆によって、空っぽだった心に喜びや悲しみの感情が満ちていく時間をつづったロードムービーとなる。