四千頭身、さや香「全部間違ってました」「普通に働いたほうが…」苦悩の過去 「第七世代」経て再び活躍
ブーム経て再び這い上がった2組
実は、「第7世代」という言葉を世の中に広めたのは、他ならぬ霜降り明星・せいやだ。しかし、それが広がる中で、本人が意図した意味合いとは離れていったのだという。 「僕は『お笑い第7世代』とは言ってないんですよ。単純に『第7世代』。『7』って数字はゴロです。お笑いだけじゃなくて、スポーツとか俳優、YouTuberの垣根を超えた20代が集まる番組って面白いんちゃうかって言ったんです。20代にしか分からん共通用語を広めていったら新しい需要があるんちゃうかなって。これが一番のズレなんですよ」 せいやは、2020年1月19日に「bizSPA!フレッシュ」で公開された「霜降り明星が語る『コンビが消滅しそうになった』時期」の中で筆者にこう語っている。 前述の『AI-TV』(2017年10月~2018年3月放送終了)で霜降り明星は中心メンバーだったものの、半年足らずで番組は終了。もう一度這い上がるため、せいやは「M-1に向かって目の色変えた」と口にしていた。 実際、その年の「キングオブコント」でハナコが、「M-1」で霜降り明星が優勝。ちょうど翌年からテレビは「Fコア(ファミリー・コア)」(13歳から59歳の男女の個人視聴率)や若い世代をターゲットとした番組の枠を増やし始めた。 ラジオ番組でせいやが発信した「第七世代」は、そんな状況も相まって一気に広まり、いつの間にか「お笑い第七世代」という大きな渦へと変わっていった。四千頭身やさや香は、この若手ブームによって必要以上にハードルを上げられ、瞬く間に世間から「落ち目」だと認識されてしまったように思う。 ただ、そんな時期にも各々で実力や個性を磨き、再びスポットを浴びているのがたくましい。最近では、『新しい波24』『AI-TV』に出演していたフースーヤも今年の「NHK上方漫才コンテスト」で優勝。腐らず積み重ねることの意味の大きさを感じる。四千頭身はまだ20代で、さや香は今年4月に拠点を大阪から東京へと移したばかりだ。2組ともに、まだまだこれからの活躍が楽しみだ。