「相棒」season1の登場人物が22年ぶり再登場 粋なラストに感動の声【ネタバレあり】
瀬尾は、金が必要だと根津に泣いて協力を頼んで強盗に入った際に、相手を殺してしまっていた。根津はそれをかばって身代わりとなり、服役していたのだ。ところが目黒がそれをかぎつけ、証拠の凶器を隠しているのでは、と言ってきたのだという。根津はまったく悪びれずに暮していると、目黒は語った。
特命係は速水につめよった。青楽と目黒がもめていたように嘘をついた速水が、目黒を殺した犯人であり、整形した瀬尾だったのだ。根津が隠しておいた過去の事件の凶器も発見された。「青楽さんはどこですか!!」と激高する右京。店の奥に縛られた状態だった青楽を助け出した。 末期がんをわずらっていた根津は「俺は師匠と落語に救われた」「やっと息子に会える」と言い残して息を引き取った。右京は、「根津さんはあなたと落語に出会ったことで人生をやりなおしました。今度はあなたの番ですよ」と青楽をはげます。無事に高座に上がる青楽を見ながら、薫は「青楽さんにとっても新しい門出ですね」とつぶやく。右京は「犯した罪に飲み込まれてしまう者もいれば、再び立ち上がれる者もいる。亀山くん、今日はいい夜ですね」とうれしそうに語った。
青楽と美奈子の初登場は、season1第3話「秘密の元アイドル妻」(2002年10月23日放送)。新宿末廣亭の協力で撮影された高座風景は臨場感があり、学生時代に落研だったという小宮は、その特技を存分に披露していた。今回も寄席の場面では、衰えない姿を見せている。また右京が落語ファンだと判明したのもこの話数。同じ趣味だった鑑識の米沢守(六角精児)と意気投合し、米沢が鑑識を去るまでの長期にわたって何かと便宜を図ってくれていた。さらに、薫の妻・美和子(鈴木砂羽)も言及していたが、薫は現役アイドル時代の「荻野美奈子」のファンで、美奈子に会ったことを喜んでいたことは印象深い。 「秘密の元アイドル妻」の際、青楽のラストの「手紙無筆」に右京は「真打!」と声をかけていた。今回は、最後の「子ほめ」に薫が「おかえりなさい! 橘亭青楽!」と掛け声をかける。「粋だ」「かつて逮捕した人の復帰を応援する特命係、泣く」「仲良く笑っている2人がとても良い」「薫ちゃんの掛け声でウルウルした」とSNSでも感動が広がっていた。(文・早川あゆみ)