映画監督になったバラク・オバマの娘マリア、父の姓を名乗らない理由とは?
10月29日から配信されているポッドキャスト番組「Pivot」にゲストとして登場した元アメリカ大統領は、長女がオバマという姓を名乗らないことにした理由を説明した。 【写真】長女マリアも同席。バラク・オバマ、次女サーシャの大学の卒業式に登場 マリア・アンとは誰? それはバラク・オバマの長女、マリア・オバマのことである。26歳の彼女は、脚本家兼監督として初めて手掛ける映画 『The Heart(原題)』 で、自分の姓を使用しないことにした。代わりに、(1995年に死去した)母方の祖母と同じミドルネーム「アン」を選んだ。子どもが自分の姓を使わないのは、親にとって微妙な問題になることもある。この件について、バラク・オバマは元アメリカンフットボール選手のライアン・クラーク、フレッド・テイラー、チャニング・クラウダーが司会を務めるポッドキャスト番組「Pivot」で、自身の反応を語った。
「誰かの娘」という立場から抜け出す
娘が職業上「マリア・アン」と名乗ると告げたとき、元アメリカ大統領はどのように反応したのだろうか? 「『君のことを知っている人はいるだろう』って思ったよ」と、彼はポッドキャスト番組『Pivot』で語った。しかし、この父親の懐疑的な気持ちを娘マリアは気にしなかった。「娘は私にこう言ったんだ。『ねえ、わかる? この映画(彼女の映画)を初めて観る人たちに、そんなことを連想させずに観てほしいの』ってね。娘たちは、この状況を利用しないように最善を尽くしているのだと思う。」 親の名声に頼らず成功を収めようとする娘の姿勢は立派だが、バラク・オバマとミシェル・オバマ、そして娘たちとの間には緊張感もあるようだ。末娘のサーシャもこの点に関して、長女の意見に同意している。「ミシェルと私にとっての挑戦は、娘たちに一切手助けをしないこと。つまり、彼女たちはそのことにとても敏感で、とても頑固なんだ。」
マリア・アンの成功
父親が何と言おうと、マリア・オバマは著名な姓を捨てて映画の世界に飛び込み、成功を収めているようだ。昨年9月に開催された第50回ドーヴィル・アメリカ映画祭で、マリアは18分の処女短編映画『The Heart』をほぼ無名の状態で発表した。そこで、彼女はニュー・ジェネレーション賞を受賞し、初の成功を収めた。この映画は、母親の遺言に直面する悲しみに暮れる息子の物語を描いている。「この映画は、失われた物、孤独な人々、許しや後悔について描いています。しかし、私は彼がこれらの中に優しさと近しさの存在を見つけようと努力していると思います」と、マリアは紹介動画で説明した。
text: Camille Lamblaut (madame.lefigaro.fr)