2024年1月新NISA開始! 現行NISAからの移行の際の注意点とは?
2024年1月から、新NISAがいよいよ始まります。既に多くの方が知っているとおり、現行NISA制度を大幅に拡充し、非課税期間の恒久化などが図られています。 新NISAのポイントを整理すると、「投資額の拡大」、「非課税期間の無期限化(恒久化)」、「投資枠の再利用」の3点が挙げられます。 この記事では、既に現行NISAを利用している方が新NISA制度に移行する際、あるいは新NISAを利用する際のよくある疑問点などを整理してみたいと思います。
現行NISAと新NISAは別の制度
現行NISAは、非課税保有期間5年間の一般NISAと、非課税保有期間20年間のつみたてNISAに大別されます(ジュニアNISAは2023年12月末に制度終了のため割愛)。 基本的に、現行NISAを利用している人が、新NISAを利用するために改めて手続きをする必要はありません。その場合、証券会社等の口座の中に新NISAの投資枠である「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が自動的に設定されます。そのため、ネット証券の口座などでは、現行NISAの表示に新NISAの表示が加わるため、少し画面構成が変わります。 また、現行NISAで保有している商品は、新NISAが始まっても売却しなければならないわけではありません。もちろん、売却することは自由ですが、基本的に両制度は別々の制度であるため、現行NISAの商品はそれぞれの非課税期間(一般NISAが5年間、つみたてNISAが20年間)で保有しつづけることができます。 ただし、現行制度では非課税期間が終了した商品も次年度非課税枠を使って移管(ロールオーバー)することができましたが、現行NISAから新NISAへのロールオーバーはできない点には、注意が必要です。
現行NISAの積立設定は?
現行NISA(一般NISA、つみたてNISA)で積立設定(毎月一定額、一定量を購入)していた場合には、原則、新NISAにその設定が自動的に引き継がれることになります。 現行のつみたてNISAと、新NISAのつみたて投資枠の投資対象商品は、基本的に同一であるため、全銘柄の積立設定が自動的に引き継がれます。一般NISAの投資対象商品は、基本的には新NISAの成長投資枠へ自動的に引き継がれます。しかし、該当商品の銘柄が新NISAの成長投資枠の対象外である場合には引き継がれないので、注意が必要です。