今年8月にチェルシーへ期限付き移籍

チェルシーのジェイドン・サンチョ　photo/Getty Images

2021年7月にジェイドン・サンチョがボルシア・ドルトムントからマンチェスター・ユナイテッドに移籍した時、多くの人々が彼の活躍を信じて疑わなかった。しかし、ユナイテッドでは公式戦83試合出場12ゴール6アシストというドルトムント時代と比べれば物足りない数字に終わり、指揮官のエリック・テン・ハーグ監督との対立もあって今年8月にチェルシーへ期限付き移籍となった。 ユナイテッドの主軸を担うべき選手と期待されながら輝けなかったサンチョだが、その原因はサンチョの物静かな性格にあったようだ。ユナイテッドで2022年夏から2024年までアシスタントコーチを務めていたベニー・マッカーシー氏は当時のサンチョについて以下のように語っている。 「コミュニケーションに問題があった。なぜなら彼は非常に静かなタイプだったからだ。本当に誰もジェイドンについて何も全く知らなかったんだ。彼はトレーニングに来て自らの仕事をやるだけで、あとはとても静かだった。彼はファンタスティックな選手だったから、ユナイテッドで上手く行かなかったことは本当に残念だ」（ドイツ紙『Sport Bild』より） また、マッカーシー氏はサンチョがマンチェスターでの生活に馴染めず、故郷のロンドンによく戻っていたことも明かしている。 「彼はよく地元のロンドンに行っていた。恐らく彼は家族や友人、自分の育った文化の近くにいたかったのだろう。ロンドンの文化は、彼にとって非常に大きな存在だったと思う。今の彼は実家の近くにあるクラブにいるから、また楽しみながらプレイしてドルトムント時代に見せていた魔法のような輝きを見せてほしいと願っているよ」 テン・ハーグ監督との対立やドルトムント時代から続いていた規律に対するルーズな一面から問題児としての印象が強いサンチョだが、実際には繊細な性格であり、そのことがビッグクラブでの更なる飛躍の妨げとなったのかもしれない。