中国主席、汚職を共産党の「最大の脅威」と強調
[北京 6日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は6日、「汚職が中国共産党にとって最大の脅威だ」と述べ、中国社会の多くの層に根付く長年にわたる問題に党として断固として取り組むと警告した。 習氏は中国の汚職監視機関である中央規律検査委員会(CCDI)の3日間の会議の冒頭で、中国の汚職が依然としてまん延しているだけでなく、増えていると指摘した。 CCDIはこのほど、2024年に汚職の疑いで58人の高官が調査対象となったと発表。うち47人は、農業農村相だった唐仁健氏など副大臣級以上だった。国有の中国石油天然気集団公司(CNPC)の会長を務めた王宜林氏も含まれる。 ジョージア州立大学の教授は習氏が幹部の綱紀粛正に着手してから10年以上経つが、依然として党や中国人民解放軍(PLA)のトップレベルで広範な汚職が見つかっていると指摘し、取り締まりは今後も続くとの見方を示した。 PLAでも23年以降、一連の処分対象となった。李尚福氏が7カ月で国防相を解任されたほか、前任者の魏鳳和氏も「重大な規律違反」があったとして党籍を剥奪された。 CCDIの会議に先立ち、国営テレビで5日に放映された番組では、小学校や農村部の役人までにも汚職がまん延している事例が示された。