【オープンキャンパス】参加しても「加点」にならない、それでも…専門家が語る「行く意味」
大学情報とのひもづけを
スタディプラスが2024年2月に学習管理アプリ「Studyplus」のユーザーに行ったアンケートでは、オープンキャンパスが大学選びの決め手になった人は78.5%いました。その理由として「模擬講義が面白く、続きを受けたいと思った」(東北大学法学部2年/総合型選抜で合格)、「研究に対する話を聞けて興味を持ったから」(甲南大学理工学部3年/学校推薦型選抜で合格)といった声が挙がっています。志望理由書や面接におけるアピールポイントにもなったのではないでしょうか。 小澤さんは、オープンキャンパス参加の心構えについて、「大学のホームページを読んだうえで、『実際にキャンパスに行くからこそ見たい点、聞きたい点』を明確にしたうえで参加しましょう」と言います。 「総合型選抜では、入学後の学習計画を提出させる大学もあります。試しに書いてもらうと、ホームページに書いてある大学のカリキュラムや情報をほぼ丸写し、という受験生がけっこういます。これでは、人気の高い大学の合格をつかむことは難しい。自分のやりたいことと大学の情報をひもづけし、自分なりに『この大学だからこそ、やりたいこと』に落とし込んで学習計画を書かなければなりません。事前に準備してオープンキャンパスに参加することで、この点がうまくつかめると思います」
デメリットも聞いてみる
ただし、オープンキャンパスに行く時点で大学に入って取り組みたいことが決まっていない人も多いでしょう。その場合、オープンキャンパスは「自分にどのタイプの入試が合うかを知るきっかけにもなる」と小澤さんは言います。 「年内入試の出願要件は、選抜方式によって異なる場合があります。評定や英語資格のスコアなども『○点以上』などおおまかな場合も多いので、個別相談会で入試担当者に、自分の現状の成績や英語資格にはどの方式が合っているかを聞くことがおすすめです。きちんとアドバイスをしてくれるでしょう」 参加する際の注意点もあります。小澤さんは次のように話します。 「オープンキャンパスでは、大学側の歓迎ムードに流されて『楽しかった!」というだけで志望校の決め手にしてしまいがちです。空気にのまれず 、事前に準備した『ここを確認したい』という点を忘れないようにしましょう。また、個別相談会では、学生にあえてその大学の満足できない点や、併願した大学などを聞くことも、大学の本当の姿を知るうえで役立ちます」