日本経済を奈落の底に落とした《止まらない円安》の元凶は「アベノミクス」!…第二次安倍政権の「異常な金融政策」
予定より大規模な金融緩和を実施
一方、2012年に第2次安倍政権が発足し、翌2013年からいわゆる「アベノミクス」がスタートします。すると円の供給量が増え、ドルと同じくらいになり、異常な円高ドル安が是正されました。 いまは日銀が金融緩和の出口に向かいつつありますが、慎重に行われているため、引き続き円安ドル高水準が続きやすい環境です。 アベノミクスはもともと「3本の矢」、つまり「異次元緩和」「財政出動」「構造改革」の3つセットの政策でした。ただ、「第2の矢」の「財政出動」は最初だけで、消費増税や社会保険料の負担増などでむしろ景気にブレーキをかけてしまいました。 その分、アベノミクスは金融政策に負担がかかりすぎてしまいました。「マイナス金利」「YCC(イールドカーブコントロール)」の導入で、当初予定より大規模な緩和を長期間実施することになります。その結果、歴史的な円安になったわけです。きっかけはロシアのウクライナ侵攻に伴う世界的な40年ぶりのインフレでしたが、円の発行量が相対的に増えていて、もともと円安が進みやすい環境になっていたわけです。 『むしろ「円安は大チャンス!?」…国力低下とメディアが大騒ぎしているウラで、いま仕込んでおくべき「株価急上昇」が見込める業種はこれだ!』へ続く
永濱 利廣、エミン・ユルマズ
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