斎藤・兵庫県知事パワハラ疑惑 2回目の尋問、かつての側近と“食い違い”告発、公益通報と認めず
斎藤元彦・兵庫県知事のバワーハラスメントなどの疑惑に関する文書告発問題で、兵庫県議会の調査特別委員会「百条委員会」が6日開かれ、斎藤知事本人に対する2回目の尋問が行われた。 【画像】斎藤知事、百条委員会2回目の尋問の様子 ■「これはおかしい 誰がどういう状況で?」告発文書、3月20日に目にした斎藤知事 斎藤知事は、告発文書を作成した元局長の男性(2024年7月死亡)を公益通報制度の保護対象とせず、懲戒処分とした件について問われると、「誹謗中傷性が高い文書だったため、公益通報という認識はなかった。『これはおかしい。誰がどういう状況で作ったのか』と思った」と述べた。 そして、告発文書に「真実相当性がない」とした理由を2つ挙げた。 これは、▼客観的な証拠がなく、具体的な供述もない▼男性が(斎藤知事の最も近い側近とされた)前副知事から事情を聞かれた際、「噂話を集めて書いた」と話した点。 このほか、「『公益通報に当たるのか、調査結果が出るまで処分を待つべきではないか』と、県人事当局からの進言があったかどうか」を、別の委員に確認されると、「進言を受けたことはない」「(調査結果を)待たずに処分しろとは言っていない」と否定した。 ■斎藤知事の“最側近”証言に食い違い 百条委は6日午前、知事の最側近とされた前副知事を初めて尋問し、3月に告発文書が配布され、総務部長(当時)が第三者機関による調査を斎藤知事に進言したものの、「斎藤知事が『第三者機関は調査に時間がかかるから』と否定したと聞いた」と明らかにした。 一方、斎藤知事は「記憶はない」と否定するなど、食い違う部分もあった。 ■「告発者探し、握りつぶすために?」斎藤知事は否定 また前副知事が告発者である男性から事情聴取したとされるが、告発文書には前副知事のことも記されている。 「(告発文書に書かれた)当事者が文書を書いた人物を探すのは、告発を握りつぶそうとしたのではないか」との質問に斎藤知事は、「そういう認識はない」と否定。 そして、ここでも「告発というよりも、誹謗中傷性の高い文書の作成者をしっかり誰かと探すことが必要だった」と述べた。 斎藤知事はこの日も「告発文書は公益通報制度の対象に当たらない」との見解を示した。この見解は文書問題発覚以降、定例会見で述べており、一貫して主張を変えていない。 また、公益通報制度に基づく調査が終わらないうちに男性に対する懲戒処分が先行したことについては、「実務時間中の告発文書の作成など4つの非違行為があったため」とした。
ラジオ関西