阪神・村上頌樹、2年で球速5キロアップ!“欠点”を改善して勝ち星ゼロからMVPに…追い求めたのは「空振りがとれるストレート」
◆プロ3年目の快進撃
空振りがとれるより速いストレートを求め、投球フォームの改革に取り組んできた村上。 すると昨年4月、開幕ローテーション入りこそ果たせなかったが、2年ぶりに先発のチャンスが巡ってくる。 ストレートで次々と空振りを奪い、巨人を相手に7回までパーフェクトピッチング。1軍のマウンドで初めて結果を出した。 なかでも、自らの進化を確信したシーンがあったという。
村上:「2回ウラの先頭が岡本和真さんだったんですけど、最後真っすぐで三振取ったときに『あ、いける』って思いました。巨人の4番で高校の先輩なんですけど、そこをしっかり抑えられたのが自信につながりました」 巨人の4番・岡本和真(27歳)との対戦。 145キロのストレートで追い込むと、この日最速となる148キロのストレートで三振を奪う。 村上:「ストレートで空振りがとれたり、甘くても差し込むことができた。そこが自信にできたというか、しっかり真っすぐで抑えたのが良かった」 これを機にストレートに自信を深めた村上の快進撃が始まった。 ストレートの平均球速は、145.6キロと2021年からおよそ5キロアップ。さらに、ストレートを打たれた割合を示す被打率も劇的に改善した。 目標にしていた“空振りがとれるストレート”に変貌を遂げたのだ。 村上:「平均球速が上がればもっと楽に抑えられる。阪神の投手はレベルが高いので、開幕ローテーションからもれないようにやっていきたい」 そんな“虎の新星”に「現状なりたい自分にどれぐらいなれているのか」という質問を投げかけると…。 村上:「まだ40%くらいですね」 歩みを止めない25歳。理想を追い求めるシーズンが今年も始まる。