司法書士が教える「会社設立」の手順 「登記申請~登記完了後」に求められる“対応”とは?【司法書士が解説】
登記申請の具体的な手順
ステップ1:書類の準備 必要な書類をすべて揃え、記載内容に誤りや不備がないか念入りに確認します。 ステップ2:管轄法務局への提出 本店所在地を管轄する法務局に書類を提出します。 〈提出方法〉 ・窓口提出:直接法務局に持参する。 ・郵送提出:書類を郵送で送付する。 ・オンライン申請:電子申請で効率化。 ステップ3:登録免許税の支払い 資本金に応じて登録免許税を支払います。 ・最低金額:15万円(資本金が約2,157万円以下の場合) ・計算式:資本金の額×0.7%(ただし最低15万円) 支払い方法には、収入印紙または電子納付(オンライン申請の場合のみ)が利用可能です。 ステップ4:法務局での審査 提出書類が法務局で審査され、不備がなければ数日から1週間程度で登記が完了します。不備が見つかった場合、法務局から連絡があり、修正が求められます。 ステップ5:登記完了 登記が完了すると、登記簿謄本や法人印鑑証明書を取得することが可能となります。
登記申請の注意点
1.書類の整合性 定款、登記申請書、払込証明書などの記載内容が完全に一致していることを確認します。特に会社名や本店所在地の誤記にご注意ください。 2.法人実印の準備 法人実印は会社の公式な契約や手続きに使用される重要な印鑑です。事前に作成しておきましょう。 3.印鑑証明書の取得 印鑑証明書(3ヵ月以内)の添付が必要となります。有効期限を確認しましょう。
登記申請後の対応
1.法人登記簿謄本の取得 法務局で取得可能です。金融機関での口座開設や取引先との契約で使用します。 2.法人印鑑証明書の取得 登記完了後に取得できます。契約書や公式な取引で必須です。 3.法人名義の銀行口座開設 登記簿謄本や法人印鑑証明書を持参し、銀行で手続きします。 4.各種届出 税務署等へ開業届出を提出します。 5.許認可の申請 業種によって必要な許認可の手続きを開始します。