週末運転「酒」をコンセプトとした列車「越乃shu*kura」/新潟
皆さんは「デスティネーションキャンペーン(DC)」をご存知ですか?DCは、JRグループ6社が自治体や観光協会・旅行会社と共同で、特定地域をPRするキャンペーンのことです。各地域ではDCに合わせて様々なイベントを企画し、またJRや旅行会社はより多くの人にそのエリアの魅力を楽しんでもらえるよう、周遊プランやお得な切符を販売します。 DCは3ヶ月ごとにその地域が設定され、現在は新潟県が対象となっています。「うまさぎっしり 新潟」と書かれた赤地のポスターが、JRの駅に掲示されているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。新潟・長岡・上越・佐渡など7つに分けられたエリアで、「うまさぎっしり新潟彩(いろ)とりどりの春めぐり」のテーマに合わせ、食はもちろん春の魅力や観光スポットを楽しめる、様々なツアーやイベントが開催されています。 そして、これに合わせてJR東日本では特別列車を製造しました。名前は「越乃shu*kura(こしのしゅくら)」。新潟にぴったりなこの列車、その中を覗いてみましょう。
酒やおつまみを味わえる仕掛けが満載の列車
「越乃shu*kura」は、信越本線の高田から直江津を経由して上越線の長岡へ、そこから折り返して飯山線の十日町を結ぶ、週末運転の臨時列車です。車両はキハ40系気動車を改造した3両編成。「shu」は酒、「kura」は蔵、「*」は米や雪の結晶を表していて、越後の自慢である日本酒と豊かな自然をイメージして名付けられました。その名の通り、列車は「酒」をコンセプトとしており、新潟の自然を楽しみながら、お酒やおつまみを味わえる仕掛けが満載です。 1号車は旅行ツアー「びゅう」専用車両となっていて、ペアシート・ボックスシートが並びます。特にペアシートは全て海を向いていて、「日本一海に近い駅」として知られる青海川駅をはじめ、日本海の雄大なパノラマを楽しむことができます。また、ボックスシートには大型テーブルも設置され、お酒やおつまみを楽しむ準備が整えられています。 一方、3号車はみどりの窓口で指定券が買え、気軽に乗車できます。こちらは一般的なリクライニングシートとなっていますが、クッションは柔らかく、また足下も広々としていてキャリーケースも楽々置けます。窓も大きく広げられており、まるで自然の中にいるかのよう。特急列車にも引けを取らない快適さです。