【楽天】武藤敦貴「打席に立てたことをすごく誇り」山本由伸に思いはせ、来季へ奮起誓う
楽天の秋季キャンプ2日目が楽天モバイルパークで行われた。今季1軍公式戦で約2年ぶりの安打を放ち、2軍では打率2割8分1厘をマークした武藤敦貴外野手(23)が、フリー打撃で鋭い打球を連発した。この日はドジャースがワールドシリーズ(WS)制覇。日本人として17年ぶりにWS勝利投手となった山本由伸投手(26)がオリックス時代、武藤は1打席対戦している。海の向こうで輝く大投手に思いをはせながら、来季への奮起を誓った。 ◇ ◇ ◇ 大投手を刺激にはい上がっていく。武藤は高校時代に山本の出身校・都城(宮崎)から約7キロ離れた都城東で研さんを積んだ。3学年離れており高校での対戦はなかったが、プロ3年目の22年8月10日、ビジターでのオリックス戦で対戦。8回無死で代打出場し、2球目のフォークを右前にはじき返した。武藤は「メジャーですごく活躍されている。そのピッチャーの打席に立てたことをすごく誇りに思いますし、感謝しています。その経験を生かして僕もはい上がっていきたい」と当時の一打を振り返り、自らを奮い立たせた。 23年は股関節の疲労骨折などで出場機会に恵まれなかったが、今年は1軍で7試合に出場。2軍では打率を23年の2割5分9厘から2割8分1厘に伸ばし、自身も「バッティングのレパートリーが増えました」と手応えを感じている。2軍監督を務めていた三木肇新監督(47)には「僕のいいところ悪いところをたくさん知っていると思うので、もっと自分のいいところを引き出していければ来年につながるのかな」。知ってもらっているからこそ、自分と向き合う覚悟だ。 日本シリーズやクライマックスシリーズは欠かさずにチェックしている。武藤は「(選手が)その人の役割として課せられているものを明確にできているときは勝てることが多い」と感じた。だからこそ「場面において、首脳陣が思っていることを感じて、体現できれば」。高卒6年目を迎える来季の、新たな1年へ。自分を引き出していく。【浜本神威】