いい場面で打った打者は? チームは? 殊勲打ポイントで4月を振り返る
プロ野球も開幕から1か月が過ぎ、まもなく3、4月の月間MVPも発表される。MVPとは最も価値のある選手のこと。そこで今回は打者がいかにいい場面で打っているのか?という点に注目、それを数値化することで攻撃面における貢献度が大きかった選手を調査した。貢献度の数値化にあたり、今回は打者が記録した適時打、打点付きの凡打、犠打、犠飛を試合の展開上の重要度に応じてポイント化、それを殊勲打ポイントとして集計しランキングを作成した。具体的には、先制打と勝ち越し打を2ポイント、逆転打を3ポイント、同点打を1ポイントとし、さらに勝ち越し打、逆転打がサヨナラ打となった場合にはプラス1ポイント(勝ち越しのサヨナラの場合は2+1で3ポイント)してポイント化を行った。
セ・リーグのトップはゴメス、2位は梶谷
ではまずリーグごとの殊勲打ポイント上位10人を紹介していきたい。セ・リーグ(表1-1)でトップのポイントを挙げたのはゴメス(阪神)だ。4度の先制打に加え、同点打が3本、勝ち越し打も2本と重要な局面での適時打が目立った。とくに月の後半での活躍が顕著で、9本の適時打のうち8本を4月16日以降の11試合で記録した。1ポイント差で2位となったのが梶谷(DeNA)。ゴメスと並ぶ4度の先制打に加え、サヨナラ打も1度記録した。とくに広島戦での活躍が多く、2度の先制打と1度のサヨナラ打がすべて決勝点となった。この梶谷の活躍もあってチームは長年苦手としてきた広島に対して開幕6戦で5勝を挙げることに成功している。3位以降は中日、ヤクルト、DeNAの3チームの中軸を担う選手たちで独占した。中日は3Dとして知られるようになったエルナンデス、ルナ、ナニータが活躍、さらに平田も好成績を残し最多の4選手をランクインさせている。ヤクルトも川端、畠山、雄平、DeNAはロペス、筒香と主軸の選手が高いポイントを獲得した。この3チームについては打線がしっかり機能した1か月だったといえるだろう。