上海が低空通信ネットワークを構築へ
【東方新報】上海市は、5Gの機能を拡張させた「5G-Advanced(5G-A)」技術に基づいた低空通信ネットワークを全市規模で構築し、低空経済の発展を促進するとともに、情報サービスの提供を強化し、革新的な応用を模索することを目指している。 16日に発表された上海通信管理局のガイドラインによると、この5G-A低空通信ネットワークの展開は、今後3年間で段階的に行われ、2026年までに空域全体を連続的にカバーし、低空飛行データや高解像度映像の伝送要求に対応し、感知能力を強化する計画だ。 段階的な展開は、2024年までに青浦区(Qingpu)や浦東新区(Pudong New Area)の主要地区、金山低空協調デモンストレーションゾーンでの低空回廊カバーを達成することから始まる。 2025年には、上海内の他の主要飛行回廊にカバー範囲を拡大し、より大規模な低空運用を可能にする。そして、2026年末までには、上海全体の低空空域でシームレスな5G-A接続を実現することを目指している。 ガイドラインは、電気通信企業に対し、低空飛行管理プラットフォームの構築に参加し、低空航空機の監視と管理を容易にし、ナビゲーション、飛行計画、リスク警告などの情報サービスを提供するよう呼びかけている。 応用面では、2026年までに大規模な緊急航空救助や物流配送の展開を実現することを目指している。通常の配送運用を支援するために、必要に応じて標準化された低空回廊を設置する予定だ。 物流や移動手段以外にも幅広い用途が想定されており、この低空ネットワークは、航空機による消火活動や公衆衛生対応、緊急通信といった救助サービスの拡充を目指している。 さらに、このネットワークは、低空観光やエアタクシーによるビジネス旅行、eVTOL(電動垂直離着陸機)によるプライベート低空チャーター飛行など、新しい消費者向けアプリケーションの革新を促進することが期待されている。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。