藤井七冠 各地で“大ヒット”現象 勝負メシに勝負スイーツやネクタイも… “八冠”で経済効果は35億円?
日テレNEWS
将棋の藤井聡太七冠の「王位」防衛戦が7日から始まりました。今、藤井七冠が食べたモノ、身につけたモノが大ヒットする現象が各地で起きています。 ◇ 対局の舞台は能楽堂。藤井聡太七冠は黒の羽織姿で、まるで役者のように登場しました。 7日から佐々木大地七段を相手に、自身の持つタイトル、「王位」の防衛戦が始まりました。年内にも前人未到の八冠がかかっているため、落とせない七番勝負です。 6日に行われた前夜祭で、対局の楽しみに挙げたのが、力の源、“勝負メシ”です。 藤井聡太七冠(20) 「地元のおいしいものをいただけるので、すごく楽しみです」 7日のお昼ご飯は、飛騨牛のオムハッシュドビーフでした。 将棋以外も注目されるのが“スターの証し”です。これまで、七冠が口にしたもの、身につけたものの多くが大ヒットしているのです。 長崎まちづくり屋の「坂の上の尾曲がりねこ」ネクタイは、年に数本しか売れていなかったといいます。しかし、今年3月に藤井七冠が身につけると、たちまち約300本の注文が入り、一時は3か月待ちになりました。 名古屋のスイーツ、「ぴよりん」は、藤井七冠が食べてから2年たった今でも毎日完売が続いています。 もはや、日本経済を動かすまでになった藤井七冠。関西大学の宮本勝浩名誉教授は、八冠を達成した際の1年間の経済効果を35億3487万円と試算しています。 ◇ 7日、「news every.」が訪ねたのは、静岡・沼津市の洋食店です。 千楽・北口店 大竹浩司シェフ 「忙しいですよ」 大忙しの厨房で作っていたのは、ご飯の上にのせた大きなカツに丹精込めて3日間かけて作ったルーをたっぷりかけたボリューム満点の一品、「カツハヤシ」(1600円)です。3日の棋聖戦第3局で藤井七冠が食べたメニューです。 7日も、開店と同時に続々と入ってくる客の姿がありました。今や、注文のほとんどが「カツハヤシ」だといいます。 料理が来るまで将棋の勉強をしている“藤井ファン”もいました。 “藤井ファン” 「なかなか食べられないから、ある程度近所だから、食べに来られてよかった」 「感激しますね、自分が将棋の世界に入ったみたい」 7日は、普段の3倍の量のカツハヤシの注文があったといいます。 千楽・北口店 大竹浩司シェフ 「藤井さんの効果はすごいですよ。今日は本当に参りました」 ◇ 藤井七冠は今年5月、叡王戦で岩手・宮古市を訪れました。藤井七冠が立ち寄った道の駅で試飲したのが、シソの葉を使った地元特産のジュース「川井ペリーラ」です。 川井産業振興公社 加工部長兼営業部長・佐々木孝さん 「『おいしいです』と一言いただいて、自分としては社交辞令かなと思ったんですけど、(対局の)午後のおやつでおかわりしてくれた」 その影響力はすさまじく、この1か月ほどで1年分を売り上げたといいます。今では、店内に特設コーナーを展開し、地元の味を全国にアピールしていきたいということです。