阪神優勝、二塁手転向の中野「コンバートされて良かった」 「アレ」のキーマンに聞く(4)
「セカンドの方が多少は打撃に重きを置けるというか、バッティングに関して考える時間がショートを守っている時よりも増えたかなと思うので、バッティングにもいい影響が出ているんじゃないかなと思います」 ―二塁手になったことで視野が広がったと感じたことはありますか。 「二遊間の視野というのは基本的に変わることはないんですけど、セカンドはカバーリングなどが多いポジションで動きが結構難しい部分もあったので、多少視野は広くなっているんじゃないかなと思います」 ―去年より併殺が増えました。二遊間の守備力向上は実感しましたか。 「キャンプの期間から(首脳陣が)二遊間のダブルプレーはしっかり取ろうという話をされていたので、取れるか取れないかでピッチャーへの負担も変わりますし、しっかりと取れているところは良かったかなと思います」 ―挟殺や中継プレーの精度も上がったように感じます。 「キャンプが始まってから、外野の送球は常に(中継に入る野手が)カット。無駄な進塁をさせないということを意識付けてやってきたので、そこはチームとしても浸透していると思います」
―打撃では四球の数が大きく増えました。 「1、2番を打つのであれば、3割ぐらいの出塁率でも足りないなと感じていました。そこをなんとか変えていかないといけないという思いがありました」 ―WBC日本代表で得た経験は。 「本当に素晴らしい選手と一緒に野球ができて、学ぶことが多かったです。ああいう舞台を経験できたことで、気持ちに余裕ができました。シーズン入っても色々なことを試せましたし、大きくスタイルを変えることにつながったんじゃないかなと思います」 ―若手がどんどん出てきて、自身の立ち位置も変わってきています。 「あまり変えているつもりはないんですけど、立場的に引っ張っていかなきゃいけない部分もあると思います。これからもっともっと後輩も入ってくるので、プレーで引っ張っていければと思っています」 ―理想の二塁手像はありますか。 「自分自身の二塁手像をつくっていければと思っています。守るだけじゃなく、走攻守全てできることが理想です」
―WBCでの世界一、セ・リーグ制覇ときたら、最後は日本一ですね。 「ここまでこの1年間でいろんな経験ができると思っていなかったです。何とかその三つ、世界一とリーグ優勝と日本一を成し遂げるようにやっていきたいなという気持ちはあります」