医療改革に尽くした徳田虎雄さん。故郷・徳之島で開かれたしのぶ会に、地元住民や医療界・政界関係者ら500人が参列
7月に86歳で死去した医療法人「徳洲会」創設者で元衆院議員の徳田虎雄さんをしのぶ会が12日、古里の鹿児島県徳之島町で開かれた。徳洲会と徳之島3町が主催し、奄美群島の首長や住民、医療界・政界関係者ら約500人が参列。「生命だけは平等だ」と医療改革に尽くした故人をしのび、献花台に花を手向けた。 今の議員はバッジを着けるためにやってる。彼は違った。「権力と闘うトラ」だった…亀井静香氏が語った医療革命児・徳田虎雄氏との思い出「心意気にほれたんだよ」
徳之島徳洲会病院長を務めた伊仙町の大久保明町長は、離島の医療体制構築といった功績に触れ「有言実行と人材育成の天才。指導は忘れない」と感謝を述べた。衆院議員の三反園訓氏=無所属=は「国会議員として遺志を継ぎ、常に弱い人の立場に立つことを肝に銘じる」と遺影に誓った。 式典には地元住民も参列した。徳之島町亀津の河島正範さん(75)は「島内で医療や介護を受けられるのは徳洲会のおかげ。偉大な恩人を失った」と別れを惜しんだ。 徳田さんは1990年に初当選し、衆院を通算4期務めた。2002年、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症し、闘病した。
南日本新聞 | 鹿児島
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