“生ける廃虚”ピエリ守山が営業再開へ 今度こそ定着できるか?
続々できる大型商業施設との競争に
その反面、「ピエリに隣接する琵琶湖大橋の無料化や料金補助といった政策がなければ、対岸の堅田側からの来客は見込めないのではないか」(飲食関係者)といった指摘も出ています。琵琶湖大橋は守山市と大津市堅田地区を結ぶ1964年に開通した有料道路。一日3万台以上が通行しているといわれ、往復すると料金は400円かかります。 すでに橋西側の堅田地域には大型スーパーや道の駅、複数の飲食店舗が立ち並んでおり、同橋の料金負担が軽減されなければ堅田側、引いては大津市や京都市方面から対岸のピエリにわざわざ来てくれないというのです。同橋の料金徴収期限にはまだ7年あり、料金半減や県外ナンバー車の無料化などの声がある一方、老朽化に備えた維持管理のために無料化の時期をさらに先送りすべきという意見もあり、議論が分かれそうです。
また、守山側に住む40歳代の地元女性商店主は「琵琶湖岸は守山の市街地から少し離れていて気軽に買い物に行くというイメージがもてない印象があった。有名ファッションブランドだけでなく、これが食べたいという飲食店があるとかピエリのほかにも面白い施設ができてこなければ、今回もリピートして行くかは疑問」と話します。 地元の商業関係者も「守山市街からピエリまでを結ぶ幹線道路もややさびしい印象で、連動して開発が求められる。ここ数年、滋賀県内だけでなく京都も含め大型商業施設が次々できており、さらに外資系大型スーパー進出のうわさも聞く。ピエリに限らずどの商業施設も特徴がなければ生き残りは大変」と厳しい表情を見せます。 知名度は全国クラスになったともいえる「ピエリ守山」だけに、さらに攻めの一手を打ち出して復活できるか今後も注目を集めそうです。