宝くじで「1億円」当選しても、家族に分けると税金がかかるって本当? 自分だけなら「非課税」で受け取れるの?
夢を買うものといわれる「宝くじ」、年末ジャンボ宝くじなどで、夢にまで見た高額当選を果たした人もいるかもしれません。しかし、高額当選後に不安になるのが税金ではないでしょうか。また、高額当選した宝くじの当選金を家族に分ける場合の注意点についても気になるところです。 そこで本記事では、宝くじに高額当選した場合にかかる税金について解説していきます。 ▼亡くなった母が私名義で「500万円」を遺してくれていた! 名義は自分でも「相続税」はかかる?
宝くじの当選金は基本的に非課税
宝くじの当選金は、基本的に非課税です。住民税や所得税の対象にはなりません。その理由としては発売元が全国都道府県と20指定都市(地方自治体)になっていることが挙げられます。 宝くじの収益金の一部は全国都道府県と20指定都市に還元され、公共事業に使われています。つまり、宝くじの購入金額の一部が地方自治体に納められることになっているのです。それに加えて住民税や所得税を支払うことになれば、地方自治体が資金を2重に徴収する形になってしまいます。 実際に、令和4年度の宝くじの売上金の36.7%にあたる3052億円が地方自治体に納められました。宝くじを購入することは間接的に地方自治体を支援していることにつながるようです。 このようなことから「当せん金付証票法」によって宝くじの当選金は非課税であると定められているので、基本的に税金がかかることはありません。
家族に当選金を分配すると税金がかかる
宝くじで高額当選をした際に、家族に分けようと考える人も多いのではないでしょうか? しかし、当選金を受け取った後に分配することは税金がかかる可能性があるのでおすすめできません。当選金を分配することは贈与に該当するので、贈与税がかかるおそれがあります。 「贈与税」は個人から財産を受け取った際にかかる税金です。1年間に110万円という基礎控除がありますが、基礎控除を超えてしまった金額が贈与税の対象となります。そのため、年間110万円を超えないように、毎年少しずつ当選金を渡す場合は贈与税の対象になりません。 しかし、多額の当選金を1度に渡した場合は贈与税の対象となります。贈与税は税率が高いので多くの税金を支払わなければいけない場合が多いです。家族に分ける場合は渡し方も重要になります。