「幸せな家族の日常がめちゃくちゃに…」全盲の息子に付き添った母親が死亡…遺族が法廷で憤り 「ジョッキでビール8杯」その後もスナックやバーでハシゴ酒 忘年会帰りの飲酒運転で親子2人はね死傷 男「車を買ったばかりで、見せたい気持ちあった」
「車を買ったばかりで、正直見せたいという気持ちがあった」運転代行を呼ぶつもりだったと釈明
そもそもなぜ、飲酒することが自明な状況にありながら、被告は車で忘年会に向かったのか? (9月18日の被告人質問) 弁護人「なぜ車で行ったんですか?」 被告 「家の掃除とか洗濯、家事が(出発ギリギリまで)あったというのと、車を買ったばかりで、正直見せたいという気持ちがあった」 そして被告は、帰宅時には運転代行業者のドライバーを呼ぶつもりだったと説明した。 弁護人「家を出る時は、代行を呼ぶつもりだったという理解で間違いないですか?」 被告 「はい」 検察官「素面(しらふ)の時に代行を呼ぶつもりだったとしても、お酒を飲んだら気が大きくなりますよね?どうして代行を呼ぶと、自信が持てたんですか?」 被告 「普段からずっと、当たり前のように呼んでいたので」 しかし、被告は運転代行業者の電話番号を、携帯電話に登録していなかった。 裁判官「なぜ携帯電話に登録しないんですか?」 被告 「常に名刺を持ち歩いていたので、登録する必要性を感じませんでした」 裁判官「結局代行を呼ばなかった理由は、今も思い出せないんですか?」 被告 「はい」
死亡した母親は全盲の息子のために点字を習得していた
重傷を負った大久保孝之さん(51)は、20代の頃に目の病気を発症し両目の視力を失った。亡くなった大久保春江さん(当時82)は、その孝之さんを支え続けた存在だった。点字を習得したり、孝之さんが営む整骨院の経理業務を行うために、パソコンの操作を習ったりもしていたという。 9月19日に行われた遺族の意見陳述。「お互いがお互いを支え合っている親子でした」と、2人の関係を振り返るとともに、被告への憤りを露わにした。 遺族 「被告は約9時間も飲酒し、ハンドルを握った。なぜその行為が危険だと認識しなかったのでしょうか」 「幸せな家族の日常がめちゃくちゃにされてしまいました」 事件後に春江さんの家に入ると、そこには遺族が正月に訪ねてきた時のためにお餅が用意されていた。重傷を負った孝之さんに病院で、春江さんが亡くなったことを伝えると、孝之さんは「自分が殺してしまった」と取り乱したという。