「Healthy Pleasure」の韓国食品業界…「甘さ抑えた」vs「糖度の高い」の相反するトレンド
【07月17日 KOREA WAVE】韓国の食品・流通業界でいま、Healthy Pleasure文化により、甘さを抑えたお菓子や糖分ゼロ飲料が人気を呼ぶ一方、糖度の高いデザートや飲料の人気も続くという相反するトレンドを見せている。 Healthy Pleasureは健康と楽しさを同時に追求する文化で、ゼロ炭酸飲料を中心に成長している。韓国農水産食品流通公社(aT)の食品産業統計情報によると、ゼロ炭酸飲料の市場規模は2020年の924億ウォン(1ウォン=約0.11円)から2022年は3683億ウォンに急成長した。 最近では炭酸飲料だけでなく菓子、焼酎、ビール、アイスクリーム、デザートなど多様な食品群で糖分を抑えたり、ゼロにしたりした製品が登場している。 韓国の「メガMグラムCコーヒー」によると、3月末に発売した「ゼロ桃アイスティー」が販売開始100日で250万杯以上売れた。発売日から3秒に1杯ずつ売れた計算だ。 メガMグラムCコーヒー関係者は「流行が続いているゼロトレンドと、この夏に人気の桃飲料という消費者ニーズがよく結合された事例だ」と分析した。 低価格フランチャイズカフェ「コンポズコーヒー」も季節限定メニューで▽ゼロシュガーカモミールリフレッシュ▽ゼロシュガーマスカットグリーンティー▽ゼロシュガー桃アイスティー――の低糖・低カロリー新メニューを発売した。 また、ロッテウェルフードは今年に入り「ゼロカロリーアイスクリーム」を販売している。今年4月に「ゼロジョーズバー」と「ゼロスクリューバー」を発売。最近は「種なしスイカバーゼロカロリー」も出した。ゼロジョーズバーとスクリューバーの累積販売個数は2000万個を超えた。 食品業界の関係者は「低糖製品を通じてカロリーと糖分に敏感な10~30代の女性を攻略したい」と話した。 一方、SNSを中心に糖分含有量の高いデザートも大きな人気を集めている。コーヒーハウスチェーン「EDIYACOFFEE」が先月末に発売した「アマンチュ」は、SNSで大きな人気を集めたレシピだ。桃アイスティーにマンゴーを載せ、桃の香りとマンゴーの味を一緒に感じられる飲み物で「X(旧ツイッター)」での再生回数は463万回を突破した。 「アマンチュ」の糖分はレギュラーサイズで49グラムだ。1日の糖分の適正摂取量が50グラム以内であることから、1杯飲んだだけでも1日の摂取推奨量にほぼ達することになる。 SNSのホットアイテムと呼ばれる「ドバイチョコレート」もやはり糖分は少なくない。コンビニ「CU」が販売しているドバイチョコレート1個(48グラム)には、14グラム入っている。1日の推奨量の14%を占める。 別の業界関係者は「『ゼロ』は健康や自己管理を気にする文化により大きなトレンドとして位置づけられたが、面白さと異色的な要素を求める消費者は存在し、彼らの間ではSNSホットアイテムに対する需要も一部で高い」と話した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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