タクシーの車両を使った「日本版ライドシェア」が、11月にも熊本県内で初めて導入される予定です。導入のメリットや課題を追いました。 【写真を見る】“11月に熊本初導入” タクシー車両を使う『日本版ライドシェア』　仕組みやメリット・課題は? 今年4月から愛知や東京などで始まった「日本版ライドシェア」。ライドシェアは、「乗る」と「分け合う」を組み合わせた言葉で、海外では一般のドライバーが自家用車を使い、アプリから申し込んだ利用者を有料で運ぶなど定着しています。 日本では「白タク行為」として原則禁止されていましたが、都市部でのタクシー不足などを背景に国がタクシー会社の管理下で運行することを新たに認めました。 熊本県内では11月15日から、熊本市、合志市、菊陽町、益城町、嘉島町の5市町での運行に向け、タクシー会社「TaKuRoo（タクルー）」など4社が準備を進めています。 上岡梨紗アナウンサー「日本版ライドシェアに使う予定の車両、屋根の部分には社名が書かれたランプが見当たりません」 ライドシェアは、「流し」の営業が禁止されていて、一般のタクシーと見分けが付くようにしています。 この会社では勉強会や面接、実技テストなどを経て一般のドライバーを契約社員として採用し、利用していない5台の車を貸し出してタクシーが不足しがちな週末に運行する予定です。 【運行予定】 金曜 午後4時～土曜 午前5時 土曜 午後4時～日曜 午前5時 ■一方で、不安の声も。 熊本市（80代）「事故を起こした時の責任が普通のドライバーでは持てないだろうからそのあたりが（心配）」 街の人「犯罪が起こるかもしれないですし」 こうした懸念について、タクシー会社も対応を進めています。 TaKuRoo　今村英敏社長「安心安全を裏切らないことへの教育や訓練に力を入れないといけない」 ただ、全国的には雇用の質のほか、バスや鉄道との共存のあり方など課題を指摘する声もあり、行政による対応も求められています。