海のまち松江市島根町で約100年の伝統「奇祭」ガッチ祭り わら縄で人を叩き邪気払う(島根)
山陰中央テレビ
松江市島根町で、100年余り前から続く伝統行事「ガッチ祭り」が10月13日に営まれました。「ガッチ」と呼ばれる男衆が、わら縄で人を叩いて邪気を払い、住民の無病息災を願いました。 松江市島根町にある海沿いの集落、野波地区。辺りには、男たちの大きな叫び声が響きます。この地区で100年余りにわたって受け継がれている「ガッチ祭り」です。住民の「無病息災」と「五穀豊穣」を願う伝統行事で、1年に1回、神様が地元の神社に「里帰り」する道を「ガッチ」と呼ばれる鬼の面を付けた男衆が、わらで編まれた棒状の「シボ」を振り回し、清めていきます。 地区の子どもから大人まで参加するこの祭り、「ガッチ」は道だけでなく周囲の家々、さらに住民も容赦なく叩いて清めていきます。わら縄を振り回し、奇声をあげながら襲いかかる「ガッチ」に、子どもたちは思わず泣き出してしまいます。ただ、中には…。 ガッチ祭りに参加した子ども: ガッチさんはね、頭をこうしてやったの。怖くなかった。 「シボ」で頭をなでる優しい「ガッチ」もいたようです。 13日は祭りに先立って、日本各地の祭りの応援や情報発信に取り組む大手飲料メーカー「ダイドードリンコ」の齋藤和男取締役から松江市の山根副市長に、日本の祭り「選定の証」が贈られました。 ダイドードリンコ・齋藤和男取締役: (祭りの)後継者の方や地域を出て行かれた方とも一緒になって、その地域を盛り上げていくためには、やり続けていきたいと思います。
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