<古川慎×福井晴敏>「ヤマトよ永遠に REBEL3199」インタビュー(1) 「永遠に」とは違うアルフォン
ーー収録では、福井さんからアルフォンに関する説明があった?
古川さん 主にアルフォンの心情について教えていただきました。収録に臨むうえで、アルフォンの心情やそもそもどういう人なのか?というバックボーンを知っておきたかったので。ただ、別現場でほかのキャストの方と「3199」の話になった時、僕の知らない情報があってびっくりすることもありました(笑)。
福井さん バックボーンは初期の段階で説明していますが、今回は完全な群像劇なので、役者それぞれが知っている情報を限定的にしています。役者同士が情報交換したら、確かに急に違う風景に見えるのかもしれません。分散収録なので、なるべく役者には情報を与えないようにして、自分たちの周りの状況が分からないようにしています。ヤマトに乗っていないメンバーは、ヤマトが今どこで何をしているのか分からない。そういう風にする方が今回はいいのかな?と思っていました。アルフォンを演じる上で必要な情報はお渡ししていますが、彼が立っている床の下にあるものとかは、全然教えていないんです。
古川さん 「永遠に」とは違いますし、「永遠に」を見てから収録に臨んでいますが予習にはならなかったですね。未知の物語を歩かせていただいています。
ーーアルフォンは難しい?
古川さん そうですね。「永遠に」で野沢那智さんが演じられていたアルフォンは何を考えているか分からない雰囲気がありました。今回のアルフォンも機械的な精神の持ち主ではあるのですが、敏感な面もあって。ありていに言えば雪のことが好きなんですよね。この人に何をしたらどういう反応が返ってくるのか?と、雪を通じて人間の感情を積極的に学ぼうとしています。そこがアルフォンを演じる上で重要な部分だと思っています。
福井さん 野沢那智さんが演じられていたアルフォンとは違う反応をすることもあります。雪ににらまれた時、憎悪、殺意を向けられて、ときめいている。悲しいんだけど、俺はまた人間に一歩近づいている!と感じている。古代に対しても嫉妬みたいな感情があります。嫉妬は本来、苦しいものですが、これで俺も少しステップアップして、雪に近付けたかも?と思っている。雪を通じて、人間を知ることが楽しみになっている。