朝にお米を炊いて夜まで「保温」しています。すぐに冷蔵保存して、食べるたびに温めた方が電気代は安く済みますか?
炊飯器でご飯を炊くと自動的に保温機能に切り替わります。保温機能を利用しているとその分電気代がかかってしまい、余計な出費になっているかもしれません。 また、ご飯は冷蔵保存できますが温めるためには電子レンジを使います。保温機能を利用する場合と電子レンジを利用する場合で、電気代にどの程度差が出るかは気になるでしょう。 そこで今回は、炊飯器の保温機能にかかる電気代と電子レンジで温める場合の電気代について解説していきます。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
炊飯器にかかる電気代
炊飯器を使用するとどの程度、電力を消費し、電気代がかかるかをまず確認しましょう。経済産業省が公表している、省エネ性能カタログ電子版リストの2024年6月1日版のデータを紹介します。 ジャー炊飯器IH5.5合以上8合未満の場合、1回あたりの炊飯にかかる平均消費電力量は約162ワットアワーとのことです。1キロワットアワーあたりの電気代単価を29.8円と仮定して計算すると、炊飯にかかる電気代は約5円です。 保温にかかる消費電力は1時間あたり約17ワットアワー、朝から15時間(朝7時に炊飯し、22時まで)保温した場合の電気代は約8円かかります。 両者を合計すると1日あたり約13円の電気代がかかることが分かります。毎日同じようにご飯を炊く場合、1ヶ月(30日と仮定)にかかる電気代は約390円です。
電子レンジにかかる電気代
電子レンジには500ワットや600ワットといった記載がありますが、記載のワット数は実際の消費電力とは異なります。電子レンジの消費電力は一般的に表示されているワット数(定格高周波出力)の1.5~2倍程度のようです。600ワットであればおよそ1200ワットアワーです。炊飯器と同様に、電気代単価は29.8円とします。 朝にご飯を炊くとかかる電気代は約5円でした。冷蔵ご飯を温める場合、電子レンジの使用時間は1回あたり1分、冷凍ご飯の場合は3分と仮定しましょう。昼晩2回、冷蔵ご飯を温めた場合の電気代は1日あたり約1円、冷凍ご飯の場合は約4円です。1ヶ月で考えると冷蔵ご飯の場合は約30円、冷蔵ご飯の場合は約120円になります。 毎日朝にお米を炊いて冷蔵庫で保存し、昼夜は電子レンジで加熱して食べる場合、1日にかかる電気代は約6円(冷蔵保存した場合)です。月に180円かかる計算です。 ただし上記は一人暮らしの場合なので、家族の人数が増えると人数分だけ電子レンジで温める回数や時間数は増えるため注意しましょう。