ふるさと納税返礼品日本一に「南房総まるごとクッキー」 色とりどり花畑表現、ESSEグランプリ 「食べるのがもったいないほど美しい」
全国各地のふるさと納税返礼品を消費者目線で審査する「ESSEふるさとグランプリ2024」(扶桑社、フェザンレーヴ主催)で、南房総市を彩る花々を食材に取り入れた「南房総まるごとクッキー」が全体の最上位賞に当たる総合グランプリを受賞した。市役所でトロフィー授与式が開かれ、クッキーを製造した「花菓子PETAL」(同市)の加藤三重子代表は喜びをかみしめながら「南房総の花栽培を次の世代に受け継いでもらえたら」と願いを語った。 同グランプリは2019年から実施。生活情報誌「ESSE」の読者インフルエンサーが自治体や生産者のプレゼンテーションを聞きながら試食し、日本一の返礼品を決める取り組みで、今年は「菓子」「飲料」など7部門に全国23自治体37品がエントリーした。 「南房総まるごとクッキー」は、アイシングクリームの上にエディブルフラワー(食用花)を手作業で飾り付け、観光名所として知られる南房総の花畑を鮮やかに表現。地産のカレンデュラ(キンセンカ)やレモンを練り込んだ生地と、地産の菜花などを混ぜた生地の2種類を製作したほか、市産の卵を使用したり、食用花を自ら栽培したりと地元食材にこだわり抜いた。審査員からは「食べるのがもったいないほど美しくてきれい」などと高い評価を得た。
トロフィー授与式で、ESSE担当局長兼統括編集長の大橋圭介氏は「南房総の花畑の歴史や、減少する花畑を守るという寄付金の使い道に多くの共感が集まった。受賞をきっかけに、多くの人に南房総市の魅力が伝われば」とあいさつ。加藤代表は「子どもの頃に感じた太平洋の潮風と、山の段々畑に咲き誇る花の香りが忘れられない。ふるさと納税を使って、この風景や空気感を次世代に残していけたらうれしい」と話した。 このほか、同市からは「ペナシュール房総」のラム酒「BOSO Rhum blanc Fleur-花-」が飲料部門で銀賞を受賞した。