韓国スポーツ倫理センター「洪明甫氏は次点、サッカー代表監督の最有力候補ではなかった」
サッカー韓国代表に選ばれた洪明甫(ホン・ミョンボ)氏は今年9月、国会で「(候補者の中で)第1順位(最有力)ということだったのでお引き受けした。第2順位や第3順位だったらお引き受けしなかっただろう」と述べていた。ところが、実際は第2順位(次点)だったとの指摘が飛び出した。申東旭(シン・ドンウク)国会議員室が入手した韓国スポーツ倫理センター審議委員会決定文で21日に明らかになった。 【写真】洪明甫氏を上回る推薦を獲得していたデイビッド・ワグナー氏
これによると、倫理センターが今年6月21日の第10回戦力強化委員会会議で委員たちから監督推薦を受けた結果、デイビッド・ワグナー氏が8票、洪明甫氏が7票だったという。 倫理センターは「大韓サッカー協会が提出した(第10回戦力強化委員会の)会議の資料では、洪明甫氏がワグナー氏と共に委員7人の推薦を受けて第1順位で並んでいる。しかし、同会議の資料にはA委員がヘスス・カサス氏とワグナー氏を推薦しなかったと記されているが、会議録を見るとA委員は「B委員が推薦した3人(洪明甫氏、ワグナー氏、グスタボ・ポジェ氏)に加えて、カサス氏と他の外国人候補者1人も推薦している」と発言したことが確認できる。この委員に尋ねたところ、事実だった」と述べた。つまり、結論的に「ワグナー氏が委員8人の推薦を受けて第1順位、洪明甫氏は7人の推薦を受けて第2順位だった」ということだ。これに対して大韓サッカー協会は「該当決定文を受け取っておらず、内容を検討する時間が必要だ」と釈明した。単純なミスなのか、意図的な漏れなのかはまだ分かっていない。 こうした点は洪明甫氏の韓国代表監督選任過程で浮上した不公正・特別待遇疑惑をさらに膨らませかねない。代表監督選任業務を当初率いていた鄭海成(チョン・ヘソン)戦力強化委員長が6月に辞任した後、関連権限のない李林生(イ・イムセン)技術総括理事が監督候補者を面接して最終候補者を推薦した。大韓サッカー協会は「李林生理事は鄭海成委員長が決めた順位により後続業務を引き継いだものだ。洪明甫氏は鄭海成委員長が決めた候補者順位でも第1順位だったので、問題になることはない」と主張した。ところが、洪明甫氏は最も多くの推薦を受けた候補ではないのにもかかわらず、鄭海成委員長が同氏を第1順位候補に決め、李林生理事が訪ねて行って面談したということだ。ただし、洪明甫氏が第2順位の推薦を受けたとしても、鄭海成委員長が同氏を第1順位候補として最終決定することはできた。第10回戦力強化委員会会議で、鄭海成委員長がこれを決めるよう出席委員たちが同意したためだ。 キム・ヨンジュン記者