DeNA・牧秀悟、2打席連発で1年目から4年連続2桁弾!「明日も同じような形で打てればいい」 チームも2位浮上
(セ・リーグ、中日1-5DeNA、10回戦、DeNA6勝4敗、29日、バンテリンD)DeNAは29日、中日10回戦(バンテリンドーム)に5-1で快勝。3連勝で4月7日以来の貯金3とし、阪神と入れ替わって2位に浮上した。牧秀悟内野手(26)が四回に2打席連発の10号ソロ。球団では1962年の桑田武、2006年の村田修一に次いで3人目となる1年目から4年連続の2桁本塁打を達成した。東克樹投手(28)は7回6安打1失点と力投し、開幕から7連勝。球団の左投手では1975年の間柴富裕(茂有)を抜き単独最多となった。 ベイスターズファンが詰めかけた左翼席の一角に、滞空時間の長い一発が吸い込まれた。牧は心に決めていた。「初球からいこう」。狙い通りのスイングにも表情は緩めず、貫禄を漂わせてダイヤモンドを回った。 「相手は大野さんで甘い球はなかなか来ない。一球で仕留める気持ちでした」 一回に初球打ちで先制の左越え9号2ランを放ち、2-1の四回先頭で迎えた第2打席だった。かつて沢村賞に輝いた左腕の内寄り低めのカットボールをすくい上げ、1年目から4年連続の2桁本塁打を2打席連発で成し遂げた。 試合前時点で得点圏打率は・180。この日は持ち前の長打力でチームの3連勝と2位浮上の立役者となった一方、好機で凡打に倒れる悔しさを味わってきた。三浦監督は「ここのところ、もやもやしていたところがあったと思う。今日の2本でだいぶ変わってくる」と思いやった。 全143試合で4番に座った昨季の打率は・293を記録したが、7月に限れば・259だった。「シーズン中盤がどうしても課題になる」と見据え、昨オフから夏場を勝負どころと位置付けていた。打撃の状態が悪くなると上半身主導になると自己分析し、下半身との連動性を突き詰めてきた。 「打球に角度がついている。明日も同じような形で打てればいい」。チーム最多8盗塁と機動力も発揮。球団の内野手で本塁打と盗塁数が2桁に達すれば、2004年の石井琢朗(現チーフ打撃兼走塁兼一塁ベースコーチ)以来、20年ぶりとなる。「だいぶ空いていますね。目指します」とキッパリ。貪欲に高みを目指し、チームを一気に上昇気流に乗せる。(鈴木智紘)