「フェード現象の誤認識」などが原因 富士山観光バス横転29人死傷事故 事業用自動車事故調査委が報告書公表
2022年、静岡県小山町の富士山五合目から下る県道で観光バスが横転し29人が死傷した事故の事故調査委員会による調査が終了し、2024年11月15日、報告書が公表されました。 【写真】観光バスが横転し29人が死傷した事故現場 報告書では、事故の原因について、運転手が「フェード現象への認識を誤ったこと」などと指摘しています。 この事故は2022年10月13日、小山町須走の「ふじあざみライン」で観光バスが横転、29人が死傷し、元運転手について禁錮2年6か月の実刑判決が確定しています。 事故を受け調査を進めてきた事業用自動車事故調査委員会の調査が終了し、11月15日、報告書が公表されました。 報告書では事故の原因について、運転手が乗客の乗り心地を優先したフットブレーキによるスムーズな減速を選択したことや、フットブレーキを連続して使うことで発生する『フェード現象』への認識を誤ったこと。 また事業者、運行管理者が初めての運行経路で不安を感じていた運転手に、危険性を理解させる適切な指示を怠ったことなどを挙げています。 再発防止策については、適切な指導監督、運行管理が必要とし、初任運転手の自己流の危険な運転を防止し、運転手の運転経験を踏まえた適切な運行前の指示が求められるとしています。
静岡放送