「公演に必要な金額は3000万~4000万円」「助成金や寄付金でまかなうのが常」知られざる「老舗バレエ団」の厳しいお金事情
「仮にチケットが全席売れたとしても、それでも助成金が必要なんですか?」 「チケット代だけですべて賄えるということはまずないです」 なんと、てっきりチケットが売れないから助成金が必要なのかと思っていたが、そもそもチケットが全部売れても、じゅうぶんには回収できない。それがバレエ公演のビジネスモデルだというのだ。
助成金が要らないバレエ団とは?
「他のバレエ団も同じような感じですか?」 「そうですね。ほとんどのバレエ団がそうやって助成金を申請して、バレエ公演を行います。例外を言うなら、新国立劇場バレエ団。ここはそもそも国が運営している新国立劇場所属のバレエ団なので、助成金をわざわざ申請せずとも公演が出来ます。ダンサーたちは国に雇われた公務員のようなものなので、国から固定給も出ます」 国から給料が支払われる日本唯一の国立劇場所属のバレエ団。そんなものが日本にも存在するということに驚いたが、髙部先生は続ける。 「もう一つ、助成金を必要としないバレエ団があります。熊川哲也さんが作ったKバレエカンパニーというバレエ団です。熊川哲也さんはご存知でしょう?」 熊川哲也。確かにバレエ初心者の僕でもその名前は知っていた。
渡邊 永人
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