67歳でオスカーから独立…俳優・村上弘明さんが語る今後のビジョン「挑戦、冒険で!」
俳優の村上弘明(67)が8月にオスカープロモーションを卒業、12月から新たにオネストと業務提携という形で再出発した。「残された時間はそう多くはないから、挑戦、冒険で!」と前向きに語る村上に今後のビジョンを聞いた。 【写真】村上弘明がベテラン刑事役 「主人公と重なるところ多い」 ──事務所からの独立を決断した理由は? 「本来は5年、10年前に動くつもりでいたのですが、去年の海外ドラマのオファーがきっかけになって、まずは独立しようと思いました」 ──そんなに衝撃的なことが? 「代理店の経由でApple TV+のオーディションの話が来て、スマホで動画を送れって、詳細を何も知らされず送ったら合格しまして。撮影がカナダのトロントだったんですが、空港に行くのに自宅にハイヤーが迎えに来て、飛行機もホテルも広い部屋があてがわれて、到着した翌日に撮影現場に打ち合わせに行ったら、体育館2つ分ぐらいのケータリングが用意されていて、規模感が違いました」 ──撮影も違うそうで。 「一度にカメラ2、3台で撮っていて、『自由にやってください』と俳優に任せられてる部分が多くて。Apple TV+の『パチンコ』のシーズン2という作品なのですが、今までは予算とか、箱にとらわれていたけれど、これからは役者として内容重視でトライしていきたいなと」 ──コロナ禍にも学びがあったそうですね。 「みなさんと同じですが、仕事がなくなり、その時は焦りましたよ。そこで読みたかった本を読みあさり、ドストエフスキーを読むに至ったことも新たなモチベーションになりました」 ──今後はどんな挑戦を? 「僕は岩手県陸前高田の広田湾っていう漁師町出身ですから、自然を知っている田舎者の強みがあります。シナリオで生かしたいと思いまして目下原稿作成中です。英語も昔は仕事で話せるようにしたのですが、使わないと忘れてしまって学びなおして、海外の仕事を増やしたい。もう『必殺仕事人』からずいぶん経ちましたが、毎日ウオーキングして“鍛冶屋の政”として走れる体をつくり、いつお話が来てもいいように準備しています!」 (聞き手=岩渕景子/日刊ゲンダイ)