「なぜ回し車が回らないのか」 プレーリードッグたちが導き出した意外な「答え」に癒やされる!
「なぜ回し車が回らないのか」。動物園が投稿したプレーリードッグたちの画像がSNSで話題になりました。それから約1カ月後、プレーリードッグたちが行き着いた「答え」の画像が投稿されると、再び「概念がくつがえされた」と注目が集まりました。動物園に聞きました。 【画像】「答え」の画像がこちら。その使い方があったか!
プレーリードッグたちと一緒に考えてみたい
話題になったのは、兵庫県の淡路島にある農業公園「淡路ファームパークイングランドの丘」(@englandhill_zoo)のXの投稿です。 9月7日に投稿された画像には、回し車に2匹のプレーリードッグが乗っています。 2匹は背中合わせになって、それぞれ逆方向に回し車を回そうとしているのですが……。 公式Xは、こうつぶやきます。 《なぜ回し車が回らないのかプレーリードッグたちと一緒に考えてみたいと思います》 画像のプレーリードッグのきょとんとしたカメラ目線が、考え込んでいる感じでたまりません。 Xでは「可愛すぎるだろ」「考えてる顔してる(笑)」「哲学を感じる」と癒やされる人が続出し、7万いいねがつきました。 しかし、投稿はそれでは終わりませんでした。
回し車の使い方、〝答え〟とは
10月16日には、アンサー的な画像が投稿されました。 《私たちは回し車は回すものという概念にとらわれていたのかもしれません》 画像には、再び2匹のプレーリードッグが回し車に乗っている姿。今度は「回す」ことをまったく諦めた1匹が腹ばいで寝ており、その上にもう1匹が腹ばいで乗っかっているのです。 この〝答え〟も「思い込みにとらわれない自由奔放な頭脳」「笑いました!」など、たくさんの反響を呼びました。
『あるある』な光景
「淡路ファームパークイングランドの丘」の飼育担当兼・SNS担当のスタッフに話を聞きました。 同園で飼育しているのは、オグロプレーリードッグで、6匹。繁殖期である冬は、オスとメスを分けており、日中は飼育員が手作りした展示場で過ごし、夜間はケージ内に移動して過ごします。 野生では北米の草原で暮らし、穴の中を走り回るプレーリードッグたち。「太りやすい」体質だそうで、運動不足とストレス解消のために、夜間を過ごすケージ内には二つの回し車を設置しているそうです。 譲り合って使うのかと思いきや、「お互いに背中合わせで逆方向に回そうと拮抗してしまうのは、けっこう『あるある』な光景です」。 ある日、拮抗している2匹の表情が「きょとん」としていたことから、「なぜ回らないのか、一緒に考えてみようか」という文章を思いたち、投稿したそうです。 SNSでバズると言えば、同園ではコアラでしたが、プレーリードッグの日常への大きな反響に「意外と好評でびっくりしました」。
「リラックスしきった」姿も
プレーリードッグを含めて、コアラやヒツジなど約30種類の動物がいる「淡路ファームパークイングランドの丘」。プレーリードッグたちがいる展示場「プレーリータウン」では手作り感のある遊び場にいる様子を、観察することができます。 「群れで巣穴生活をするプレーリードッグたちがたいくつしないように気をつけつつ、人間にとって生態が見えやすいように、飼育員が作った」そうです。 もともと警戒心が強いため、草原の中で立ち上がっているポーズが有名ですが、飼育下の環境に慣れているため、展示場ではおなかを出して仰向けに寝るなど「リラックスしきった」愛嬌がある姿も見られるそうです。