ウイリアムズF1、フランコ・コラピントをイギリスGPのFP1で起用決定。参戦1年目F2での活躍の”ご褒美”「母国アルゼンチンにとっても重要」
ウイリアムズは、今週末に開催されるF1イギリスGPのフリー走行1回目で、今季FIA F2に参戦する育成ドライバーのひとり、フランコ・コラピントを起用することを明らかにした。この起用についてウイリアムズは、コラピントがF2デビュー年にも関わらず、シーズン前半に好調な走りを見せている「ご褒美」だと明かす。 【ランキング】コラピントは現在5番手!:FIA F2ドライバーランキング F1では毎年、各マシンにつき1回のグランプリで、若手ドライバーを起用することが義務付けられている。これを利用して各チームは、近い将来F1にデビューする可能性があるドライバーを起用し、グランプリの雰囲気を経験させてきた。最近ではハースF1がオリバー・ベアマンを、RBが岩佐歩夢を起用したのが記憶に新しい。 そんな中ウイリアムズは、今週末のイギリスGPで、コラピントを走らせることを決めた。コラピントはこのセッションで、普段はローガン・サージェントが走らせているマシンに乗ることになる。 コラピントはウイリアムズ・レーシング・ドライバー・アカデミーのメンバーであり、アルゼンチン出身の21歳。今季MPモータースポーツからF2への参戦を開始した。デビューイヤーにもかかわらずコラピントは、イモラのスプリントレースで優勝。バルセロナとレッドブルリンクではいずれもフィーチャーレースで2位に入るなど好結果を残しており、ドライバーズランキングでは現在5番手につけている。この活躍がウイリアムズの目に留まり、「ご褒美」としてF1マシンのドライブ、しかも実際のグランプリを走るチャンスを掴んだ。 「フランコはF2デビューシーズンで非常にポジティブなスタートを切っている。そして過去2年間のパフォーマンスに報いる形で、初めてFP1を走るチャンスを与えることができるのを、嬉しく思っている」 ウイリアムズのスポーティング・ディレクターを務めるスヴェン・スミーツはそう語った。 「我々はウイリアムズ・レーシング・ドライバー・アカデミーの才能あるドライバーたちのことを誇りに思っている。彼らがステップアップしていく中で、彼らに成長の機会を与え、こういった重要なチャンスを与えるのは、我々にとっても重要なことだ」 「シルバーストンという我々のホームレースで才能を披露するのは素晴らしい瞬間だ。そして、アルゼンチンのF1ファンにとっても、素晴らしい日になるだろう」 コラピントはFIA F3を2年戦った後、今季からF2にステップアップ。また、2021年にはニック・デ・フリースやロマン・ルシノフと組んで、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズのポール・リカール戦で優勝も経験している。また2023年のシーズン終了後にアブダビで行なわれた若手ドライバーテストでは、ウイリアムズの2023年型マシンFW45に乗り、F1初ドライブを済ませている。 「色々な思いが湧き上がっている」 今回の発表に際し、コラピントはそう語った。 「とても嬉しく思っているし、僕の人生とキャリアにとっても非常に重要な瞬間だ」 「できる限りの準備をするつもりだ。シミュレータで何周も走り、今年のマシンをドライブするために必要な細かいことを研究しようと思っている」 「昨年のアブダビで、昨年のマシンをドライブした。だから新しいマシンを体験するのが本当に楽しみだ。シルバーストンのようなコースでドライブできるのは、特権だとも言える。シルバーストンは僕が好きなサーキットのひとつだし、チームの母国レースでドライブできることには、大きな意味がある」 「そしてアルゼンチンのファンのみなさんにも、僕と同じくらいFP1を楽しんでもらえたらと思っている」 「祖国にとっても重要な瞬間だ。これまで受けてきたすべてのサポートに、とても感謝している。みなさんに誇りに思ってもらえるよう、全力で走るよ」
James Newbold