「この1勝は大きい」西武が連敗地獄脱出! 前日懲罰交代の25歳内野手が36イニングぶり適時打、渡辺監督代行の言葉で発奮
◆日本生命セ・パ交流戦 西武5―0広島(12日、ベルーナドーム) 積もった悔しさを一気に吐き出した。5回、23イニング無失点を続けていた広島・森下から打者一巡の6安打5得点。渡辺監督代行の就任後初のビッグイニングで連敗を8で止めた。「これだけ負けているから…。ただ、この1勝は非常に大きい」と指揮官は久々の勝利をかみしめた。 ■ヘッスラで試合終了、動けない源田を助けに向かったのは…【動画】 5回、左手首を負傷した佐藤龍の代打として起用された滝澤が左前打で出塁。源田の犠打と古賀の進塁打で2死三塁となり、元山飛優内野手(25)が中前へ運んだ。 元山は前日11日の広島戦、4回の三塁守備で一塁へ悪送球し、次の回に交代していた。その後、チームは今季2度目の8連敗を喫した。最後の打者となった源田がヘッドスライディングを見せ、先発今井が涙を流した。「本当に迷惑をかけた。帰ってもじっとできない」と日付が変わっても室内練習場で振り込んだ。 渡辺監督代行から「きょうはおまえが頑張れ」とグータッチされて再びスタメンに。「なんとかやってやる」とチームにとって36イニングぶりの適時打を挙げ「ほえずにはいられなかった」と一塁上で絶叫した。 西川が2点三塁打で続き、40歳中村剛も投ゴロを全力疾走で適時内野安打にした。全員でつなぐ野球でもぎ取った勝利に「この勝ちが選手にどういういい流れを与えるか」と渡辺監督代行と宙を見つめた。佐藤龍の状態は気がかりだが、今度こそ流れを変える1勝にしたい。 (末継智章)
西日本新聞社