「なりたい私」が成長していく!…今田美桜 「福岡で一番かわいい子」上京8年での”現在地”
「“なりたかった自分”以上になれているのは、本当にご縁というか、皆様のおかげです」
「私が演じる大間正子は、手術シーンと飲み会シーンとのギャップがすごくて。オペ室では大門未知子先生(米倉涼子)に素早くメスを渡したりしてキビキビと働いているんですけど、お酒が入ると津軽弁で原守先生(鈴木浩介)、加地秀樹先生(勝村政信)、海老名敬先生(遠藤憲一)にグイグイ突っ込んでいく。正子は青森出身で、家族のために出稼ぎのような形で上京し、一生懸命に働いている看護師――だったはずなんですけど、いつの間にか酒豪キャラになっていました(笑)」 【本誌未掲載カット】美しい…!今田美桜 特別インタビュー "肩出し"衣装で大人の色気が…! 「劇場版ドクターX」は12月6日に封切られると、公開3日間で観客動員44万人超、興行収入6億円超を記録。12年の歴史を持つテレビ朝日の看板ドラマの強さを、あらためて見せつけた。 今田美桜(27)が「ドクターX」シリーズに出演して、5年が過ぎた。 「最初にオファーをいただいたとき、全然ピンとこなかったんです。もちろん、作品は観ていたんですけど、あの錚々(そうそう)たるキャストの中に自分が入るっていう意味がわからなくて。顔合わせの日は忘れられないですね。もともと緊張しいなんですけど、皆様が部屋に入ってこられた瞬間、わけがわからなくなり、誰の顔も見られなくなった。だから、私の隣に誰が座っていたのか、記憶がないんです。顔合わせでは『○○役の今田美桜です』と挨拶してから一言述べるんですけど、その順番が回ってきたときは『わ!』ってなって……気持ち悪くなりました(笑)。いまだに緊張しますけど、あのときのバクバクとはまたちょっと違うかな」 当初、「外回り」と呼ばれる薬剤の補充や患者のケアなどを担当していた大間正子は、本作で「器械出し」と呼ばれる執刀医の補佐役を務めている。 「メスとかガーゼ、鑷子(せっし)などの″器械″をドクターに渡す役回りなんですけど、先生によって渡し方やタイミングが違うんです。外回りのころから″連携プレーだな″って思いながらその様子を見ていたんですけど、いざやってみるとテンヤワンヤで。米倉さんに『こうやって渡してほしい』としっかりレクチャーしていただいたんですが、それでも失敗しまくりでした。タイミングが一歩遅れると、それだけでオペが止まってしまうんです。 台本とは別に『医療台本』があって、専門用語やオペナースの動きが細かく書いてあるので、とにかく勉強、勉強でした。大門先生に『モノポーラ!』って言われたらすぐに電気メスを渡せるようにしておかなくちゃいけないですから。指導してくださる看護師さんや、先生役の方々と話し合いを重ね、しっかり準備して、次にどう動くのかを常に考えながらオペに臨みました」 大間正子と今田美桜の共通点は何か。「お酒が好きなところ?」と笑った後、彼女はこう続けた。 「家族のために働く、という正子の当初の目的が“憧れの大門先生のもとで働きたい”“患者さんに寄り添いたい”に変わっていくんですけど、その根底には“この仕事が好き”という想いがあると思うんです。私も俳優のお仕事がやりたくて福岡から出てきましたから、正子の気持ちがわかる。ただ、今のこの自分は想像できてなかったですね。上京した当時は台本をもらうこと、台本に名前が載ることが目標でしたから。“なりたかった自分”以上になれているのは、本当にご縁というか、皆様のおかげです」 後編では、NHK連続テレビ小説のヒロインに決まるまでの舞台裏や、作品への思い、そして’24年を振り返りながら、現時点での「なりたい自分」を語る。 『FRIDAY』2025年1月3・10・17日合併号より
FRIDAYデジタル