いよいよ全国車いす駅伝 車いす競技から引退していた池田選手(67)がチームへの復帰を決断!
3月10日(日)に、第35回全国車いす駅伝が京都市内で開催されます。 ことしも京都から、AとBの2チームが出場します。 【実況・澤武アナ】 「残り150mほどになりました。 ことしもデッドヒート! 最後、黒のウェアが前に出た。 ナンバーカード9番の用田です。用田が優勝。」 先月、京都マラソンの車いす競技で優勝したのは、駅伝チーム・京都Aの用田選手です。 【声】車いす駅伝・京都A 用田竹司 選手(47) 「ようやく勝てたという感じです。 去年は1秒差で悔しい思いをした。 今年こそはと、そしたら1秒差で勝てた。」 用田選手は、同じ車いす駅伝のチームに所属する寒川選手の大会7連覇を阻み、念願の初優勝をつかみ取りました。 7連覇を阻まれた寒川選手は? 【声】車いす駅伝・京都A 寒川進 選手(55) 「用田選手の力をなめていました。 (いいライバルですか?)まだまだ負けない。 来年は、僕が後ろから差します。」 「チームメイトと競い合うことが、モチベーションを維持することにつながっている。」 そう語るのは、京都Aのキャプテン、中井選手です。 【声】車いす駅伝・京都A 中井康彦 主将 「チームでやることが、まず楽しい。 負けず嫌いというところも、モチベーションというか・・・。」 ことしで35回目を数える全国車いす駅伝ですが、京都はAとBの2チームで、1回大会から出場してきました。 しかし、ことしは5人のメンバーが集められず、Bチームの出場が危ぶまれていました。 【声】車いす駅伝・京都B 池田康広 選手(67) 「3年前に引退したが、また今回メンバーにということで・・・。」 「チームに世話になった」からと、車いす競技から引退していた池田選手が、チームへの復帰を決断しました。 久しぶりにチームメイトと汗を流した池田選手は、とても楽しそうでした。 【声】車いす競技・京都B 佐野純一郎 主将(42) 「池ちゃん、若いとき"男前"やった! (少し間をあけて)・・・知らんけど!」(池田選手・笑) 舞鶴市で生まれた池田選手は、パソコンが得意で、プログラマーとして働いてきました。 身体を動かすことが大好きで、車いすバスケットボールの選手としても活躍しました。 2001年の12回大会から車いす駅伝の京都チームに参加。 2009年の20回大会では、京都Aの2区を走り、優勝に貢献しました。 2019年、肩をケガし、京都Bの補欠メンバーになります。 その後、体力の限界を感じ、車いす競技から引退していました。 【声】車いす駅伝・京都B 池田康広 選手(67) 「これがめんどくさい・・・」 (マシンに乗って) 【声】車いす駅伝・京都B 池田康広 選手(67) 「ジーパンでは乗れない。 薄いやつじゃないと。」 大会まで1週間を切ったこの日。 冷たい風が吹きすさぶ中、池田選手は、ひとりで練習に取り組みました。 (調子は上がっていますか?) 【声】車いす駅伝・京都B 池田康広 選手(67) 「まあまあです」 67歳、池田選手にとって26回目の車いす駅伝です。 【声】車いす駅伝・京都B 池田康広 選手(67) 「ゴールを目指して、(心の)タスキを渡していくのが大変ですが、達成できればうれしい。 また特に京都チームを沿道で声援しているみなさんに、少しでも感謝の気持ちが伝わればいいな。 地元愛というか、いままでお世話になっている。 少しでも恩返しできれば・・・。」 これが、本当のラストランと思う。 池田選手は、熱い思いで、心のタスキをつなぎます。