衝撃のハミルトン離脱、メルセデスF1が取れる選択肢は? 2025年のドライバーラインアップを考える
2月1日、フェラーリは2025年から複数年契約でルイス・ハミルトンがチームへ加入することが決まったと発表。7度のF1チャンピオンがメルセデスを離れるという知らせは驚きをもって迎えられた。 【ギャラリー】明暗分かれた“優勝請負人”のキャリア……フェラーリに移籍したチャンピオン経験者たち 当初メルセデスは2025年までハミルトンが残ると見られていたため、今回の離脱によって彼らはドライバーラインアップを再考する必要に迫られている。 ではメルセデスに残っている選択肢はどんなモノがあるのか? 改めて確認してみよう。 まず、メルセデスにとって今回のハミルトン離脱はあまり良い時期には起こらなかったといえる。ハミルトンの移籍がもっと早く決まっていれば、より多くの選択肢があったかもしれないためだ。 最近、F1ドライバー市場の動きとしてはシャルル・ルクレールがフェラーリと契約延長したばかり。さらにマックス・フェルスタッペンもレッドブルとがっちりと契約を結んでいるため、メルセデスが2025年以降に選ぶことのできる実績のあるドライバーはそれほど多くないのだ。 メルセデスが目をつけていたであろうマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリも、既に両名とも契約を延長済み。ここでも選択肢が潰れていることになる。 それでは、他のドライバーはどうか? まず考えられるのはメルセデスの育成ドライバーであるアンドレア・キミ・アントネッリ(17歳)だ。メルセデスの秘蔵っ子として知られる彼は、2023年にフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパを制し、2024年はF3を飛び越えてプレマからF1直下のカテゴリーであるF2に参戦する。 それだけにアントネッリは注目のドライバーとなっているが、実際に2025年にF1昇格があるかはわからない。過去にはキミ・ライコネンやマックス・フェルスタッペンのように非常に若くしてF1に挑み成功してきた前例はあるが、シングルシーターで競い始めて3年のアントネッリを昇格させるというのは空想的ですらあり、メルセデスのこれまでの若手ドライバーへのポリシーともそぐわないだろう。 現在メルセデスで走っているジョージ・ラッセルも、F2タイトル獲得後はウイリアムズで3年間経験を積んだ。アントネッリも同様で、F2ですぐに結果を出したとしてもラッセルのような動きをとることが長期的なキャリアにとってはプラスとなる可能性がある。 では、アントネッリの準備が整うまでの間の”つなぎ”となりうるドライバーは誰になるのか? 近年評価が上昇していて可能性があるドライバーのひとりはアレクサンダー・アルボンだろう。