【日本の貧困の実情】「給食」が無いと子どもに十分にご飯をあげられない…「子育て世帯」が求めている支援とは?
日本は先進国で豊かなイメージがありますが、実は、日本の貧困は深刻な問題として危惧されています。貧困問題はどこか遠い国の出来事だと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、物価高による生活の困窮など、子育て世帯に大きな影響を及ぼしているようです。 そこで今回は、日本にはどのような貧困問題があるのか、そしてどのような支援が求められているのかをご紹介します。
日本における子どもの貧困は世界で3位!?
先進国といわれる日本ですが、実は1995年以降、子どもの貧困率は増え続けているというのが実態です。日本財団の調査では、主要7カ国における子どもの貧困率が発表されています。上位3カ国の貧困率を、表1にまとめました。 表1
※公益財団法人日本財団「子どもの貧困の社会的損失推計レポート」を基に筆者作成 日本は、子どもの貧困率がアメリカとイタリアに続いて3番目に高い国です。さらにアメリカとイタリアの貧困率は、1995年よりも改善が見られているものの、日本は4.2%の増加傾向にあります。 今までは他国の問題だと考えられていた貧困問題は、日本にとっても早急に解決すべき課題のひとつだといえるでしょう。
子どもがおなかいっぱい食べられない家庭もある
日本では、満足にご飯を食べられない家庭も増加しているといいます。 公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンによると、2023年の「冬休み 子どもの食 応援ボックス」を申し込んだ世帯のうち、給食のない長期休暇中に昼食を「とれていない」「あまりとれていない」と回答した家庭は、45.0%あるとのことです。 さらに上記を申し込んだ理由では、約9割の世帯が「物価上昇による食費の値上がりにより、十分な食料を買うお金がない」と回答しています。 実際に子どもたちが、どれくらい満足に食事をとれているのかを見てみましょう。同調査による「あなたは、子どもが普段十分な量の食事がとれていると思いますか」という質問に対しての回答は、表2の通りです。 表2