モデルは1920年代製”NO.2デニム”。SAINT Mxxxxxxとベルベルジン藤原 裕のコラボ作
ハイエンドなコレクションの中でも、リアルかつ繊細なヴィンテージ加工を施したアイテムに定評のある©SAINT Mxxxxxxが、日本が誇るヴィンテージマスター・藤原裕氏とタッグを組み、デニムジャケットを販売する。
両者によるコラボデニムジャケットは3作目で、今作はこれまで発表したコレクションの中で最も古い年代のモデルを踏襲。発売直前にプロジェクトのキーマンである、©SAINT Mxxxxxxのデザイナー細川雄太とカリ・デウィットの両氏、そしてBerBerJinディレクター藤原裕氏の鼎談が実現した。
最も苦労したのが”わざと”イビツに見せる縫製や糸の色見
藤原 今回の新作は、僕が監修した書籍『LEVI'S VINTAGE DENIM JAKETS TYPEI/TYPEII/ TYPEIII』の中で紹介していている1920年代製のデニムジャケットをフィーチャーしています。いわゆる”NO.2デニム”と呼ばれるものです。 NO.2デニムとは、1890年~1943年頃まで作られたファーストタイプの廉価版と言われているもので、薄手の生地感が特徴。糸の風合いや生地感に至るまでこのモデルを再現したものは見たことがなかったので、細川さんから「NO.2デニムでやりたい」と言われたときは「さすが!」のひと言でした(笑)。
細川 デニムジャケットを作るからには、説得力が欲しかったと言いますか、マニアの方が見ても納得のアイテムを作るにはプロの目が必要だと感じ、藤原さんにお声がけをさせていただきました。 作業で大変だったことは、不規則な縫製や繊細な色味などを再現したこと。例えばステッチひとつをとっても幅が左右で違ったり、縫い方もいびつで不揃いになっていたりするなど、あえて雑に作ること、ラフに仕上げることに苦労しました。 やりすぎてもいけないし、そのさじ加減といいうか。ステッチの色も、何度試作をしても同じような色味が出なくて。ようやくここまで完成して、とても満足しています。