「闇バイト」暴力団の資金源?関係は…道仁会本部事務所を家宅捜索 熊本県警
SNSで闇バイトを募集したとして、暴力団幹部の男が逮捕された事件で、熊本県警は12日、福岡県久留米市にある暴力団事務所に家宅捜索に入りました。 【動画】「闇バイト募集」暴力団事務所に家宅捜索 記者 「午前11時です。熊本県警の捜査員が道仁会の組事務所に入っていきます」 熊本県警が家宅捜索に入ったのは、久留米市の指定暴力団・道仁会本部の事務所です。この事件では、11月5日、詐欺の「受け子」や「出し子」をSNSで募集した疑いで道仁会系組幹部の男が逮捕されました。 熊本県警は、特殊詐欺グループによる組織的な犯行とみており、道仁会が組織的に関わっていないか、犯罪収益が暴力団の資金源になっていないかなどについて詳しく調べる方針です。 熊本県警は闇バイトについて「今後もあらゆる法令を適用して摘発し、組織の実態解明を進め、県民の安全安心を確保していく」とコメントしています。 【解説】 闇バイトの募集に関する今回の事件。10月20日、県内に住む高校生が警察に「闇バイトを辞めたいのですが、住所などを教えてしまったので報復が怖い」と相談。 この相談をきっかけに、熊本市在住の10代の姉弟が職業安定法違反の疑いで逮捕されました。 さらに、その後の捜査で道仁会系組幹部の男が浮上、11月5日に逮捕されました。 組幹部の男は、勧誘グループでリーダー的な役割を果たしていたとみられ、組織の全容解明などのため、警察が今回の暴力団事務所への家宅捜索に踏み切りました。
熊本県警の幹部は実行役を勧誘するグループの背後には、犯行を計画する組織や仲介する組織が存在し、今回はこの仲介組織から県内拠点の勧誘グループに実行役を集めるよう依頼があったのではないかと見立てています。 関東を中心に多発する強盗事件も同じように複数の組織が連動し計画・実行されていて、別の県警幹部は「熊本で強盗事件がいつ起きてもおかしくない」と警戒感を募らせています。
熊本県警は、怪しい人物を見かけた場合や闇バイトに応募してしまい脅迫されている場合は、相談してほしいと呼びかけています。