自民党議員CAにカスハラ?反論ブログが致命的な理由 相手の立場に立つべき時に意固地に映らない技
(以下、長谷川氏のブログより引用。取得:2024年3月23日) タイトル “本日は航空政策および飛行機の遅延についての考え方を述べたいと思います。” 本文 “本日は航空政策および飛行機の遅延についての考え方を述べたいと思います。 私は、航空会社の対応について、機内で発言をする際、三つの原則に従います。 一つ目は「正確な情報を伝えているか」、二つ目は「不都合な情報をしっかりと開示しているか」、三つ目は、「正しい見立てを立てた情報発信となっているか」の三点です。“
■問題は「読み手目線」ではないことである このブログ記事が出たあと、SNS等で流れた批判は「ブログをみて、CAを恫喝したという話も納得した」「上から目線」「自分の非を全く認めない」というものだった。恐らく皆さんも、冒頭部分の数行だけを見たに過ぎないのに、同じような印象を持ったのではないだろうか。この冒頭部分には、一切乱暴な言葉遣いもなければ、他人を批判するような言葉もない。だのに、私たちははっきりこの文章に嫌悪感を覚える。まことに人間の脳はよく出来ているというべきか、わずかな文章でその人柄を想起させる長谷川氏の力量(? )をほめるべきか。
さて、皆さんがこの文章に覚える「いやな感じ」の原因を、解説してみよう。端的に言えばそれは「読み手への敬意が全くないこと」である。ただ、自説を語るのみ。相手が何を聞きたいのか、どういう言葉なら相手に聞いてもらえるのかを、恐ろしいほど感じさせない導入なのである。こちらを読み手として認識しているのかすら不安になるほど、そこには言葉を伝える「相手」がいない。自分しかいない。 マーケティングの理論の中では、このコミュニケーション失敗の原因と対策を「企業が提案するのは4Pではなく4C」と表現する。マーケティングの4Pとは、企業が顧客に提案できるものは究極的にこの4つのP「Product:製品・サービス、Price:価格、Place:販売場所、Promotion:情報提供」だとする、非常によく知られた考え方である。