次回の米追加利上げは5月? それとも6月? 5月の可能性を探る
そこで浮かび上がるのが3月FOMCにおいて5月FOMCの追加利上げを明確に示唆することで追加利上げを既成事実化させるシナリオです。これであれば記者会見なしの会合でも政策変更が可能です。また、3月FOMC(3/15)から5月FOMC(5/3)までには1カ月半の時間的余裕があるので、市場にショックを与えないという意味においても最適な戦略と言えるでしょう。この点、6月FOMCまでには3カ月もあるので長すぎます。また、記者会見なしの会合で政策変更をするという前例をつくることも重要な意味を持ちます。こうしておけば、今後の政策変更が幾分容易になることでしょう。3月FOMCでFRBがこうした戦略を採用してくるか注目です。 (第一生命経済研究所・主任エコノミスト 藤代宏一) ※本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。