【B1広島】『継承』と『革新』を目指す新たなシーズン。岡崎修司GMが語る、新生・広島ドラゴンフライズ
10月3日に開幕した、Bリーグ2024-25シーズン。昨シーズンのチャンピオンである広島ドラゴンフライズにとっては、首脳陣・選手の入れ替わりもありながら、大切なものを『継承』し、さらなる『革新』を目指すシーズンとなる。10年にわたりクラブと共に歩んできた岡崎GMが、チームの『今』を語った。(全2回/第1回) 【写真】新キャプテンに就任した上澤俊喜 ◆変わらず「挑戦者」として臨む、継続と革新のシーズン ー7月の福山合宿、9月にはプレーシーズンマッチと、いよいよ開幕戦に向け本格始動されています。 「今季は、昨シーズン良かったところは継続しつつ、より成長していくべきところは変革して、『継承』と『革新』のシーズンにしたいと思っています。具体的にいうと、昨季良かったディフェンスはより良くしていく。一方でレギュラーシーズン中は勝ちきれなかった試合も多かったので、オフェンス面は改善すべきと捉えています」 ー『ワクワクするオフェンスを』というキャッチフレーズを伺いました。具体的にどういったイメージでしょうか。 「例えば5秒でシュートを打つチームもあれば、制限時間いっぱいの24秒を使い切ってオフェンスを組み立てるチームもあります。我々は、後者です。各チームのスタイルなので、速ければ良いというわけではありませんが、強豪にはスピードと爆発力のあるチームが多く、昨季はそういう相手に対する勝率が低かったというデータがあります。どんな相手、場面にも対応するには、速いペースも遅いペースも両方できる必要があります。新しいチャレンジではありますが、朝山(正悟)ヘッドコーチ(以下、HC)と話をしながら、今オフはそこに取り組んでいます。リーグの中でもトップクラスに若いメンバー構成で、走れるメンバーがそろっているので手応えはあります。試合を見る人にも、ワクワクしてもらえると思います」 ー 現役引退直後の朝山正悟氏をヘッドコーチ(HC)として擁立した狙いを聞かせてください。 「もちろんコーチを外部から招聘するという選択肢もありましたが、カイル・ミリングHCの元で3年間かけて積み上げてきたものをゼロにしたくはなかったんです。良いものを引き継いでいくという点で、朝山HCの就任は合理的な判断だと思っていますし、みなさんにもご理解いただけるのではないかと思っています。朝山HCはチームの変化の過程をずっと見てきています。クラブが大事にしたいことや方向性をわかっているのは、非常に大きなポイントです」 ー連覇がかかるシーズンに向けて、HCの任は重責となりそうですね。 「朝山HCは、選手のポテンシャルをうまく引き出せるコミュニケーション能力とマネージメント力を兼ね備えていると思っています。指導者としての経験がないことを不安に思われる方もいるかもしれませんが、今季はB.PREMIRE参戦に向けた中長期的視点から、アシスタントコーチを昨季の2名から5名に増やしています。個々の役割を果たす分業制を可能にし、充実したスタッフ布陣で新HCを支えることで、昨季までを上回る体制になると思っています」 ーディフェンディングチャンピオンとして迎える2024-25シーズン。これまでと何か違うところはありますか。 「まったくありません。むしろ、もっと改善、成長しなければという危機感の方が強くあります。これは選手やコーチも同じだと思います。バスケットボールは年間60、ないしは70試合して、その中で統計を取っていく確率のスポーツです。そういう意味では、我々の力はリーグでも中位だと思っています。だからこそ、今季も『西地区の優勝を勝ち取りたい』というモチベーションで臨んで います。挑戦者であることに変わりはありません。毎試合しっかりと準備して臨むだけです」 (後編へ続く)
広島アスリートマガジン編集部